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せいぜいずっとずっと ページ8

あ「家帰ってくださいよ」


五条「怪我したんだし家事全部するよ」


あ「治してもらったので結構です」


五条「まあまあ、甘えて欲しいのになぁ」


あ「いつも色々してもらってるので申し訳ないです」


五条「彼氏なんだから頼ってよー」


彼氏と召使いを履き違えてるのかなこの人は



五条「好きなら何でもしたいじゃん?そういうもんでしょ」


あ「………」


なんかむず痒いというか


真っ直ぐに好きを伝えてそして体現してくる先輩を見てるとなんか、よく分かんない感情になる


そして寝る時、彼が隣にいる。しつこすぎてわたしが折れた形だが


五条「で、なんで術式使ったの?珍しいじゃん」


あ「1人の任務だったし特級だったから」


五条「………本当は?」


あ「ある一定の呪力持ってる術者にSOS。届いたでしょ?」


五条「うん♪……でも僕だけでよかったんじゃない?」


あ「全体に分散しないと1人だけに送るとなるとかなりの電圧だし、まあでも先輩が来ると思ったよ」


五条「…………それ告白?」


あ「違いますけど」


五条「告白に聞こえたんだけど」


あ「寝ます、おやすみなさい。静かにしててくださいね」


五条「えー」


先輩を背に寝ると後ろからギューッと強く抱き締められる


あ「帰ってください寝れません」


五条「じゃあこっちむいて?」


あ「はい」


くるっと寝返りを打つと真面目な顔の五条先輩



あ「なに」


五条「……好きだよ」


あ「知ってますよ」


伝わってる


痛いほどに



数秒沈黙の後


先輩からキスをされる


あ「あの、」


五条「ちょっとくらいいいでしょ」


そのままそのキスは深いものに変わってゆく



舌が入ってきて、苦しい


あ「や、……ふぁ、っ」


あぁ、高専の時もこんなキスだった、強引だけどどこか優しい、そんなキス


でもなんか嫌だった


あ「あの、ちょ、……っ」


思いっきり胸板を押すと離れる先輩


五条「なんでそんな顔すんの」


あ「……すみません、こういうのはまだ……ちゃんと好きになってからで、お願い、します」



だってわたしはまだ記憶が戻ってないんだから


五条「……うん」


なんであなたが泣きそうな顔するんですか

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作者名:りり | 作成日時:2022年9月29日 23時

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