キスさせてやってもいいからさ ページ17
夜中に家に帰るといつもは居座っている能天気な先輩はおらず、電気も真っ暗だった。
久しぶりにゆっくりできる
パチッと電気をつけるとリビングのソファーで体操座りをしている生後28歳の赤ちゃんがいた。
あ「なんで電気つけないんです?」
五条「……」
当の本人はだんまりで、もういいや、と思いキッチンに行って何か食べるものがないか、と思ったらキッチンテーブルにサランラップしてあった、おかずたち
先輩が作ったんだろうなぁ
あ「これいただいていいんですか?」
五条「………」
あ「はぁ、黙ってちゃ分かんないんですけど。まあ食べますね」
五条「………何してたの」
ソファーにいる先輩は顔を上げずに、か細い声でそう言った
あ「お話です」
五条「なんの?」
あ「過去のお話とか、まぁこれからとか」
五条「……何それ、浮気?」
あ「………彼とは何もありませんよ。今は」
五条「は?今はって何?じゃあこれからどうにかなるつもり??」
顔を上げた先輩は泣いていた
それを見てまた胸が締め付けられた。
あ「そんな怒んないで」
五条「怒るだろ、今付き合ってんのは僕だけど??」
怒りと悲しみなのか、泣きながら怒ってる先輩。たぶん今感情バグってると思う
あ「あー・・・・この際だから言いますけど、わたし今日記憶戻ったんです。あなたと付き合ってすら、話してすらいなかった。だからキレられる筋合いないんですけど。てかこっちがキレるでしょ、ふつー。」
なんか、怒られてて、ムカついて止まらなくなって言ってしまった
すると、彼はもっと大泣きした
五条「………っ、」
先輩が泣き止むまでとりあえず待ってみた
やはりイケメンの泣き顔はくる
五条「……ごめん、嘘ついてて、」
やっと涙が引いた先輩はそう言った
あ「なんでこんな嘘ついたんです?」
五条「何でも良かった、Aの隣にいれるならなんでも、、そのための口実が欲しかった」
あ「……わたしね、かいおんと付き合ってたみたいなんです。彼、一応呪術師もかじってて、高専直属ではなく、フリーの呪術師なんですけど…」
五条「……」
あ「それで呪術界隈に口止めしたでしょう?それもフリーのかいおんも耳に入ってたみたいなので、彼も困惑してました」
五条「もう聞きたくない、」
そう悲願する先輩は、最強とは到底思えない顔をしていた
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作者名:りり | 作成日時:2022年9月29日 23時