『ありがとう』と言えること (ページ28)

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『失礼しまーす。』

保健医｢今日はどうしたの？｣

『んー...頭が痛いです。』

保健医｢保健室に来る理由は考えてから来なさい笑...最近は大丈夫なの？｣

『多分。ベッド借りるね。』

ごろんと寝っ転がり自分の手を見つめる

やっちまったと思う反面、スッキリした自分がいた

授業を告げる鐘が鳴っても戻りたくなかったからそのままお世話になった

北斗｢失礼しまーす...｣

保健医｢あら？どうしたの？｣

北斗｢あ、体育の時コケちゃって...｣

北斗の声だ。

保健医｢あそこのベッドに大事な幼なじみが居るから元気づけてあげて？｣

北斗｢いや、大事では無いです笑｣

先生め、余計なこと言いやがって...

シャッとカーテンの音が耳に入る

反対向いていたけどきっと北斗だ

北斗｢いまさっき喧嘩してたけど逃げたの？笑｣

『逃げたんじゃねーし、ばーか。』

北斗｢まじお前の声響くから勘弁だわー笑｣

俺言われたからね？と笑いながら言ってくる

何を言われたんだよ、と思いながら話を聞いていた

北斗｢あ、俺もう戻るわ。｣

『おーおー、さっさと戻ってまたコケちまえ』

北斗｢お前さー！笑...まあいいや。逃げんなよー笑｣

逃げるな。

それが何を指しているか分かったのは私が北斗の幼馴染だからだろうか。