『ありがとう』と言えること (ページ13)

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『今日誰か家泊めてくれる人いない？』

学校来て1番に私が言った言葉はそれ。

友達はみんな驚いたけど、何かを悟ったみたい

イオ｢...私ん家いいよ！｣

その日、丁度私たちの教室にいた幼馴染がそう言った

まあ、幼馴染の家だったら行きやすいからなぁ...。

『ありがと！』

その日は部活も無くて学校が終わったらただ帰るだけ。

先生の方に絶対連絡が行くだろうからと先生にも口裏を合わせてもらっていた

『先生宜しく！』

先生｢...まあ絶対とは言いきれないけど、なんかあったんやろ？ちゃんと話できる時に話しとかないかんよ？｣

『わーっとる！さ、イオ帰ろ！』

イオ｢帰ろってあんた...まあいいけどさ！｣

家に帰らなくていい。それだけで私の気持ちは晴れ晴れしていた

けど、現実は上手くいかず

やっぱり言おの家に来た両親

母｢...なんで家出したの｣

『帰りたくないから。』

母｢そんなこと言って通じると思ってんの！｣

『通じるとか通じないとかじゃなくて！家に帰りたくないんだよ！』

人の家なのに、大声で叫んでいた

『家に帰る時に胃が痛む気持ちがわかる？！どれだけ頑張って結果を残しても認めて貰えない気持ちがわかる？！何を期待してるのか知らないけど、私は頭がいいお母さんとも、剣道が強かったお父さんとも違う！分かってよ！』

『昨日、親父が言ったけど...お金をかけてるせいで我慢してる、、とかさ！誰が産みたくて産んだの！？誰が育てたくて育ててんの！？...私は産んで欲しいなんて頼んでない！』

呆然と私を見つめる母。今日は連れて帰るのは無理だろうとその場を後にした

親同士、仲良かったからお願いとだけ言って帰ってった

イオ｢...辛かったね。ごめん気づいてあげられなくて。｣

ボロボロと私を抱きしめながら泣いていた

私も何かが我慢できなくなって2人で泣いていた

その日は久しぶりに誰かの温もりを感じながら寝た日だった