507 / 巡る季節 ページ17
side S
智くんの心音を聞いて少し落ち着いた彼の頭を撫で、
俺が彼の視界に捉えられたことをちゃんと確認してから。
「潤、おいで？」
潤「しょおく…っ」
出来るだけ智くんに寄り添って腕を広げると
縋るように抱きついてくる。
そんな彼を抱きしめて、安心できるように背中でリズムをとる。
智くんもずっと同じ体勢でキツイだろうと思って変わったんだけど
少し動いただけで、彼の腰はボキボキと鳴った。
そんな彼と目が合うと
可笑しそうに笑ってる。
誰だって、潤が安心できるなら自分のことなんて後回しだ。
それが幸せなんだ。
「ん、ちょっと落ち着いた？」
潤「……ん…しょおくん、」
「ん？」
潤「…………きらい…？」
「ううん、潤のこと好きだよ」
潤「……おれも、ね…すきなの、…だから…どこかいかないで、」
「ん、どこも行かないよ…大丈夫」
きゅ、と抱きついてくるから
強く抱き締めてあげる。
グリグリと胸に押し付けてくるから
きっと、頑張って自分を奮い立たせてる。
潤「りーだ…？」
智「ん？」
潤「ここで…ねちゃって、ごめんね…？からだ、しんどい…？」
智「ううん？大丈夫だよ」
さっきの智くんの腰の音なんて全く彼に届いてない。
それくらい、彼は今、精一杯。
「潤、一旦ソファ行こっか」
潤「………そふぁ、」
「うん、立てる？」
ちょっとフラつく彼を支えてソファの前に移動し、
智くんが置いてくれたクッションに腰を当てて
前から潤を抱きしめる形で床に座る。
潤「……………おちつく…」
「ん、ぎゅってしてようね」
隙間なんてないくらいに抱きしめると
きゅ、と少し震える手で俺の服を掴む。
なるべく優しい声を意識しながら話してると
ぴったりくっついた潤の体から伝わる鼓動が、平常に戻る。
その間に智くんがご飯を作って、
帰ってきたニノは潤の傍に、
相葉くんは智くんと夕飯作りの手伝い。
俺らの声しか聞こえない静かな空間に居ると、
彼も落ち着いたようで。
徐々にいつものように笑えてる。
雅紀「よしできたっ」
智「そっち持ってくね〜」
「できたって、食べれる？」
潤「……あいだ、が、いい」
「ん、かずとの間に座ろっか」
隙間ないくらいに俺とニノにくっついて、
食べる時も片方はどっちかの手を握ってる。
突然始まった自分の心の不安定に、
彼が一番追いつけないんだ。
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櫻宮 - ニノと潤くん。二人は見えない何かでつながってる気がする。。キミは弱くない。弱くなんかないよ。大丈夫。振り返って立ち止まりそうになっても。皆なら私たちならきっと絶対背中を押してくれるから。大丈夫だから。。彼がこれからずっと笑顔でいられるように。。 (2020年8月12日 19時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - え、、何が起きるの？笑笑次が待ちきれない！ (2020年8月12日 19時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - いえいえ(笑)みんなが言ってる｢俺らにとって生きる意味が彼であるように彼にとっても生きる意味が俺らであってほしい｣私もそう思います。まさに持ちつ持たれつの関係、、ですね。 (2020年8月11日 9時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» いつもありがとうございます(*^^*) (2020年8月10日 23時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 誰か姫の沼から私を救って下さい(笑)可愛過ぎかよ。。笑笑そしてニノ。よかった。傷が浅くて。彼にとって愛情は何より大切で大事で。。それがよく伝わるなぁと思いました。 (2020年8月10日 22時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2020年7月27日 13時
