急行４◆宮瀬 ページ4
がたん、ごとんという一定の振動に、青根高伸は驚いて目を覚ました。
「………………？」
右側は窓だろうか？ 硝子の向こうは漆黒で埋められていた。
今自分の座っている硬い椅子、いやこれは木ではない。木でないのにこんなに硬いのは古い乗り物？
刻まれるこのリズムから察するに列車……
……何で列車？
青根は勢い良く立ち上がった、その瞬間に思いっきり天井に頭を強打した。
ゴイイィィィィィィィィィンという重い音と鈍い痛みが駆け巡り、思わずしゃがみこんだ。
「………………うぇ？」
間の抜けたその声に青根は反応し、痛む頭を押さえてそちら側を向いた。
青根の座っていた隣の席に居た二口が目を覚ましていた。
「あ……青根？ だよね、此処、何処？ どうなってるの？」
不安げに早口で喋る二口。青根とて何も判らないがこのままにする訳にはいかない。頭を打たないようにそろりと立ち上がり、周りを見回す。
通路を挟んで小原と女川、二口等の前に茂庭と鎌先、その二人の通路を挟んで隣に笹谷が座っていた。が、青根と二口以外の皆は眠っている。
二口が茂庭を起こそうと声をかけているのを見、青根も鎌先の肩に手をかけた。
幸い茂庭は直ぐに起きたようだが鎌先は起きてくれない。酷い奴だ。少し強めに揺さぶるが全く反応はない。寝過ぎた。起きろよ。青根は更に強く押さえ付けながら肩を強く揺すった。二口は茂庭に説明している。鎌先は尚も起きない。そろそろ苛立ってきた青根は、鎌先の耳元で小さく言った。
「……新種の筋力トレーニングが」
見つかったそうです、と言おうとしたその瞬間に鎌先の目がかっ開いた。思わず退く。
「……んぁ？ 此処何処だァ？」
酷く不機嫌な声。通路の向こう側では二口と茂庭に起こされた小原と女川が不思議そうに目を擦っている。
「取り敢えず、何とかしないと」
茂庭はじっと前を見た。前の車両に続く扉がフラフラと開いたり閉まったりしている。
茂庭がその扉に向かって歩き出した。不安な青根は茂庭の後ろに続く。そんなに心配しなくて良いよ、俺は先輩だし、と茂庭が微笑むが、青根だって先輩だから、という理由で茂庭を放ってはおけない。首を振って茂庭の後ろを歩いた。
「……開けるね」
茂庭が扉に手をかけた。ガラリ、と音を立てて開く。中を覗き込んだ茂庭が目を丸くした。
「あれ……確か、烏野……さん？」
＊**＊**＊**＊**＊**＊**＊
鎌ちは中々起きないでｺﾞﾒｽ
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ーーー - 面白いです！更新頑張ってください！ (2019年1月22日 23時) (
レス) id: 8c9efd1690 (このIDを非表示/違反報告)
恋人未満(空中浮遊)(プロフ) - みみずくへっどさん» ありがとうございます！！返信遅くなってすみませんっ！ぼちぼち更新していきます(*￣∇￣)ノ (2017年3月28日 13時) (レス) id: 22b4f5ce74 (このIDを非表示/違反報告)
みみずくへっど - お二人ともスゴいですね！面白いです♪更新楽しみにしてます！ (2017年2月19日 12時) (レス) id: c2cc821e88 (このIDを非表示/違反報告)
雪奈(プロフ) - 恋人未満(空中浮遊)さん» はは〜！恋人未満（空中浮遊）様の仰せのままに〜！（笑） (2017年2月11日 19時) (レス) id: b4be5d40c4 (このIDを非表示/違反報告)
恋人未満(空中浮遊)(プロフ) - 雪奈さん» ありがとう！！改名の移行期間なの←土下座!?お、面を上げい← (2017年2月11日 19時) (レス) id: 22b4f5ce74 (このIDを非表示/違反報告)
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