第九話:作戦会議 ページ10
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Aは非常に満足していた。現に会議室へ向かう足取りは心做しか軽く早歩きだ。
彼女がこんなにも浮かれている理由は一つ。オスマンにあった。
オスマンは本来ならばAと対立、つまり悪役を打ち倒す主人公サイドの人間である。持ち前の話術で言葉巧みに仲間を集め、確実にAを追い込んで行った張本人。Aも立場上、口が上手い方ではあるが、流石外交官と呼ばれていただけある。一度目の人生では彼の口撃に一切歯が立たず退陣へと追い込まれた。
少々話が逸れてしまったが、つまり、Aにとって脅威であったオスマンを見事此方に引き込むことに成功し、改革を円滑に進めることが可能になった訳である。
脅威が去った今、Aはこれ以上無いほどに満足していた。だが、決して高を括ってはいない。いくら計画に協力してくれるからと言って、彼が前世のように反旗を翻す可能性は捨て切れない。
────気を抜くな、失敗は赦されん。
ぐっと密かに拳を握り締め、会議室の扉を開いた。
『これより、【桐ノ院学園校則改革計画】の作戦会議を始める』
上座に立ったAは、ぐるりと長机に座るメンバーを見渡した後、凛とした声でそう宣言した。
メンバーは、副生徒会長の江見、書記の白波、選挙管理委員長の押田、その他生徒会役員が集っている。
『では、江見。今回の議題の提示を』
「はい」
Aのすぐ近くに座っていた江見が立ち上がり、それと同時に白波がホワイトボードに向かった。
「今回の議題は生徒会選挙についてです。現在の校則では、選挙権を持つのは生徒会役員と各委員会委員長のみ。投票式の多数決で生徒会長及びその他役員を決めます。また、生徒会長による推薦、もしくは生徒会長と魔法を用いた決闘で生徒会長になることも可能です」
すらすらと江見は議題を提示していき、それを白波がホワイトボードにまとめる。
「今回の論点は、生徒会選挙の制度を変更するか否か。変更する場合、具体的な変更点は何処か、です。以上、議題の提示を終わります」
江見はそう締め括って一礼。静かに着席した。
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鶴木(プロフ) - しおりんさん» ありがとうございます！ (2020年9月13日 13時) (
レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - あ″ぁ好き！シナリオ面白いです(*´∇｀*)本当に！いい展開！ (2020年9月12日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - Tさんさん» ひゃー！ありがとうございます！！女王様主人公大好きなので動かすのが楽しいです……更新頑張ります！！ (2020年8月9日 18時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
Tさん(プロフ) - 主人公の性格と世界線が凄い好きです…！ もう、好きです！(2回目)無理しない程に頑張って下さい！応援しております〜、 (2020年8月9日 14時) (レス) id: 0fb9fed1ca (このIDを非表示/違反報告)
鶴木(プロフ) - #よにん。＠変人系カップル＆シトラ教教組さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年8月5日 16時) (レス) id: 9ab679ed16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴木 | 作成日時：2020年7月20日 22時
