Let's meet again at the time of twilight【誰ソ彼ホテル】 Ⅲ (ページ4)

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94話ページ4

「ダメだよ、邪魔は行けない」

「離せ！！·····京子様！！！」

京子様はバルコニーの手すりに乗り上げ最後に叫ぶ

「徹さん·····愛してる！！！」

一瞬にして彼女の姿が消え、ﾄﾞﾁｬｯとしたから嫌な音が聞こえてきた。

「いやぁああああ！」

徹様の悲鳴が頭に響いて、離れない

その様子を見ながら、私の意識はそっと途切れた。

はっ、と目が覚めた。

しばらくぼーーっとただ真上を見つめる。

すると、突然視界が陰り、整っ顔が覗き込んできた。

「っあ！Aちゃん·····！目が覚めたの·····？よかった··········」

『·····遥斗君』

ここは、厨房·····？

私はどうやら厨房の椅子に寝かされていたようだ。

『·····お客様は、どうなったの？』

「女性はそのままいなくなってしまったけど、男性の方は、さっきチェックアウトされたみたいだよ」

『そっか·····私·····止められなかった·····』

「·····Aちゃんは身を呈してお客様を守ったんだから、そこまで背負うことないよ」

『ありがとう』

「もうすこし、自分を大切にして欲しいけどね」

『·····うん』

だいぶ意識が戻ってきた

「そういえば、大外様？が、食堂でAちゃんの心配してたよ」

『心配？あの人が？』

「う、うん」

『わかった、行く·····』

私はそっと体を起こし、立ち上がった

ふらりとよろけるが、遥斗くんがささえてくれる

『デジャヴ·····』

そう呟き、ふらふらと覚束無い足で食堂へ向かった。

「あ、Aさん」

「お姉ちゃん！」

食堂へ行くと、大外さんと音子が話しているところだった。

遥斗くんに背中をささえられながら2人のところまで行くと、何故か殺気を感じた

顔を上げるとにこにこと微笑む大外さん。

何事？

私は気のせいか、と振り切った。

「お姉ちゃん大丈夫？」

『うん、少しフラフラするけど、遥斗くんに手当してもらったから。』

「そっかー、よかった」

音子はらほっとしたようにいった。