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病院に着くと、主治医の薮先生に偶々会えて
すぐに診てもらえた
薮「んー、レントゲン撮らないとはっきりとは言えないけど
肺炎になってる可能性高いね
とりあえず入院して様子みようか。」
薮先生はふにゃっと笑う優しい雰囲気の先生で
若いながらに実力も確かな先生らしい
普通涼介の病気は診断がつくまで時間がかかることが多いんだけど、
奥さんが病弱だったこともあり検査してもらったら
薮先生が異常を見つけてくれた
だから本当に涼介が小さな頃からお世話になっていて
看護師さんとかには人見知りする涼介も懐いてる
薮「点滴と酸素低いから酸素つけるね。
今日はもう遅いし、明日にでも面会に来てあげて」
真っ青な顔の涼介を看護師さんにお願いして
俺は裕翔と一緒に帰ることになった
裕翔と2人で車を走らせる帰り道
隣に座る裕翔は不安なのかさっきから口を開かず、
じっと唇を噛んでなにかに耐えている
雄也「裕翔？どうした？」
裕翔「、りょーすけ、いつ退院できる？」
雄也「んー、当分は入院かなー。」
ただの風邪でさえも重症化しやすい涼介
肺炎になってるっていってたし
すぐには退院できなそうだな、
裕翔「、学校、行けないよね…」
雄也「そうだね…ごめんね、裕翔1人じゃ寂しいよね」
いつもよりシュン、と小さくなった裕翔が心配になる
裕翔「ううん、それもそうなんだけど…」
雄也「ん？」
裕翔「あのね…今度、2分の1成人式があるの
みんなでお手紙書いてタイムカプセル埋めるんだけど…」
そこまで言いかけて裕翔の口が止まる
裕翔はどこまで涼介のことを理解できてるのだろう
時々、裕翔を見ているとそんな疑問を抱くことがある
明らかに体が弱くなって、
歩きづらそうにする弟を見て
たった10歳の彼はどんなことを考えて接しているのだろうか
涼介くらいの年代で発症すると
10歳くらいには寝たきりになり
20歳ごろには呼吸ができなくなり死亡すると言われている
涼介は薮先生に偶然出会えて早くに治療を始められて
10歳の今もまだそこまでの症状はないけれど
近い未来に起こうる現実に
気付いてるんじゃないかと
裕翔を見ていてそう感じることがある
裕翔「涼介も…参加できるよね…？」
涙をグッと堪える裕翔の目に嘘も偽りもなく
雄也「…参加できるよ、きっと…
涼介ならだいじょうぶ。」
そうこたえることしかできない
弱い自分に腹が立った
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ツムギ(プロフ) - 井上ありささん» はじめまして。コメントありがとうございます! わ!ほんとですかうれしいです（ ; ; ）こちらのお話、自己満で書いてるので感想いただけるのすごくうれしいです! これからもよろしくお願いします (2020年9月14日 0時) (
レス) id: 7c11d74114 (このIDを非表示/違反報告)
井上ありさ(プロフ) - はじめまして。更新されていたので読んでいたのですが涙が止まらないほどでした。次の更新がとても楽しみです。 (2020年9月13日 23時) (レス) id: 49bc8aae5e (このIDを非表示/違反報告)
ツムギ(プロフ) - 愛ingさん» 幼少期のお話はその方の幼少期の顔のイメージで書いてます (2020年6月6日 23時) (レス) id: 7c11d74114 (このIDを非表示/違反報告)
ツムギ(プロフ) - (名前)さん» 返信遅くなってすみません（ ; ; ）幼少期のお話はその頃の顔のイメージでお話を書いてます！という返信で大丈夫でしょうか…？ (2020年6月6日 20時) (レス) id: 7c11d74114 (このIDを非表示/違反報告)
愛ing - 私も気になります。 (2020年6月6日 16時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツムギ | 作成日時：2020年5月29日 0時
