227. 未知な性格同士 ページ37
轟のボヤキに皆は凍りついた。
その途端、ガサゴソと芦戸の携帯にノイズが入り、続いてカチカチと音が鳴る。
どうやら、Aが音量を消すのを忘れていたようだ。
芦「水無月……音の消し忘れって……」
芦戸がその場で項垂れた。
重要なところで抜けてるのは、Aの性格上分かっていたことだが、それでもため息をつかざるを得ない。
天然というある意味で未知な性格同士では、何が起こるのか予想できない。
だからこそ、余計に見ていてハラハラするのだ。
貴「そ、そうかな……。皆、下で騒いでるんじゃない?」
5階であるAの部屋に、1階の共同スペースの声が届くはずないのだが、それしか言い訳が思いつかない。
しかし、轟は「そうか」と言っただけで特に気にしていないようだ。
轟「じゃ、A。今日はどの教科からやるんだ?」
危ないところはいくつかあったものの、ようやく勉強会が始められそうだ。
もうAの携帯の音量は消してあるのにも関わらず、共同スペースにいる全員が息を殺して芦戸の携帯に耳を傾けていた。
貴「えっとね、最初は……数学!」
高らかに言うAは、どこか楽しそうだ。
今やっている単元は、特に複雑な計算式が出るわけではない。
しかし、図形を使った問題なので、法則と発想を生かした問題が数多く出てくる。
これは、頭の回転が早くないとやりにくい問題でもあるため、Aが苦手とする分野の1つなのだ。
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桜音姫(プロフ) - 面白い展開ですね(^ω^)ふと思ったのはお菓子の材料なら砂藤力道にもらったらいいのではと思いました(^o^;) (2019年10月19日 19時) (レス) id: 1b05663279 (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 轟の上半身、そりゃかっこいいやろな〜(^ー^) (2019年9月21日 14時) (レス) id: 470b7ea6e1 (このIDを非表示/違反報告)
ライム - お身体に気をつけて更新頑張ってください!!( ´ ▽ ` ) (2019年9月18日 23時) (レス) id: 1f16b0f407 (このIDを非表示/違反報告)
ライム - めっちゃ大好きです!!恋人設定の番外編や未来編も見てみたいです( *´艸`) (2019年9月18日 23時) (レス) id: 1f16b0f407 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよぴよ - 続編おめでとうございます!毎回楽しみにしています!追伸:「上から目線」ではなく、「上目遣い」だと思います。202話です。これまでの話の流れや状況からしてそうだと思います。長文失礼しました。 (2019年9月15日 21時) (レス) id: 687d110e3e (このIDを非表示/違反報告)
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