「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ43)

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137. 執念深い私物ページ43

2人が叫んだことによって、轟と同じ階の瀬呂と砂藤も部屋から顔を覗かせ、エレベーターが動き出した。

峰田と上鳴は、轟の持つ袋を指さしながらワナワナと震えている。

峰「な、なんでお前が持ってんだよー!?」

上「え!?轟、まさかお前、そういうの見るやつだったのか……？」

轟「ちげえ」

すぐさま否定した轟は、相変わらず乏しい表情でいる。

瀬「なんだなんだ？」

砂「どうかしたのか？」

轟「いや、なんか俺の部屋にこれがあって……」

峰「わー！わー！」

律儀にも説明しようと袋の中からDVDを取り出そうとした轟を、峰田が大声を上げて妨害する。

しかし、瀬呂も砂藤も、峰田が関わっているものがろくなものではないことくらい、分かっている。

2人は、DVDがアッチ系のジャンルだということと、それが峰田の私物だということに気づいた。

瀬「お前、ほんとにそろそろ捕まるぞ？」

砂「どんだけそういうの好きなんだよ……」

峰「ちっげえよ！これは知り合いの部屋から借りて……」

上「取ってきたの間違いだろ……」

峰田の執念深さに、その場にいた全員が溜息をついた。

上「それで、轟はなんでこれ持ってたんだ？」

轟「ミッドナイト先生に借りた漫画を入れてた紙袋の中に入ってた。てっきり、ミッドナイト先生のものかと思って、今から聞きに行こうとしてたんだ」

アッチ系のDVDをミッドナイトに見せる轟を思い浮かべ、皆は凍りついた。

そんなことをしたら、ミッドナイトは驚くだろうし、下手したら怒られる。

瀬「ミッドナイト先生のところに行く前に決着ついて良かったな……」

それが未然に防がれたことで、皆はホッと息をついた。

その時、チン、とエレベーターが到着する音が鳴り、中から人が出てきた。