「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ18)

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112. 状況説明ページ18

お風呂から出て、後は寝るだけとなった1番暇な時間。

轟は、1人で寝るのはいろいろ不安だということもあり、1番懐いているAの部屋で寝ることになった。

しかし、轟の今の年齢は4、5歳。

その年代の子の寝る時間は、大体8時から9時だ。

そして、現在の時刻は8時半である。

この時間、Aは課題をやっているのだが、今日は轟の世話があるため、休み時間中に半分以上進めておいたのだ。

先に寝かしつけてからやろうか？

それとも小さくなってるだけだから、少しくらい夜更かししても大丈夫だろうか？

ベッドの上で飛び跳ねている轟と、机の上にある教材を交互に見ながら、Aは決断に苦しんでいた。

その時だった。

轟「おねーちゃん……お母さんってどこにいるの？」

少し不安そうな目で尋ねる轟を見て、Aは言葉に詰まった。

轟の過去の話では、お母さんのことは嫌ってはおらず、むしろ好いていた印象が強い。

おそらく、父親から逃げた先に母親がいたのだろう。

しかし、ここには母親も、ましてや父親もいない。

この状況を、どう轟に説明すればいいのか。

Aは考えに考えた末、轟の隣に腰掛けた。

貴「今日から、轟君はここにしばらくの間住むんだよ。少しの間だから、何日かしたら元の生活に戻るからね」

安心させるように笑顔を見せて言うと、轟は少し首を傾げて意味を考えた。

その後、突然焦ったようにAの服を引っ張った。

轟「そんなの、ダメだよ！！」