「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ16)

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110. 役に立たない絆創膏ページ16

飯「緑谷君？そろそろ夕食の時間だぞ」

委員長の飯田だった。

夕食の準備で降りてこない緑谷を心配して、わざわざ知らせに来てくれたのだろう。

すると、タッタッタッと轟がかけて行き、部屋のドアを開けた。

飯「と、轟君!?緑谷君の部屋にいたのか？」

小さな轟に驚きながら、飯田が部屋を見回すと、ベッドに倒れている緑谷と携帯を片手にオロオロしているAを見つけた。

飯「水無月君！いったい、何があったんだい？」

貴「飯田君！ちょうど良かった……。実は、轟君が緑谷君の急所を間違えて殴っちゃったらしくて……」

Aの説明を聞きながら、飯田は緑谷に駆け寄った。

飯「緑谷君、大丈夫か!?」

緑「あ、うん……多分……」

さっきよりは動けるようになったのか、緑谷は飯田にグッと親指を立てた。

貴「飯田君、私今、絆創膏なら持ってるんだけど、なんかの役に立つかな？」

飯「いや、流石に役に立たないと思うぞ……」

絆創膏を取り出したAに、飯田は改めてAの天然さを思い知った。

飯「緑谷君は俺が見とくから、水無月君は轟君を連れて先に1階に行っててくれ」

貴「でも……！」

自分が緑谷の部屋に押しかけてしまったことで、緑谷に迷惑をかけてしまった。

そう思うと、Aは緑谷のことを放り出してしまうわけにはいかないと思ったのだ。

飯「大丈夫だ。緑谷君もすぐに良くなるから」

飯田がそう言うと、Aは「ありがとう」と言って轟を抱っこすると、緑谷の部屋を後にした。