88. 救出作戦決行 ページ41
女子棟5階の水無月の部屋の前に、緑谷、轟、八百万、飯田、上鳴の5人が揃った。
緑「よし……いい？」
緑谷と上鳴がドアの前に立ち、皆を見回した。
緑『まず、上鳴君の電気で、オートロックの誤作動を起こして扉を開ける』
上鳴がカードキーを差し込むところに電気を流すと、カチャっと鍵が開く音がした。
緑『開いた瞬間、轟君は氷結で部屋の床を凍らせて』
扉が開いた途端、轟が右足から薄く氷を床に張る。
緑『そしたら、八百万さんに虫カゴとトングを創造で作ってもらう』
八百万の腕が光り、虫カゴとトングが出てきた。
それを轟が受け取る。
緑『轟君は、部屋の中に入ってゴキブリを見つけ次第トングで捕まえて氷を溶かして、虫カゴに入れる。正直、轟君の負担が大きいけど……』
そう作戦の時に言われ、轟はその時首を振った。
水無月は、自分が好きな人だ。
ヒーローが、好きな人すら助け出せなくてどうする？
元々住んでいた日本家屋では、虫はよく出ていた。
虫が苦手な姉の冬美の代わりに、よく轟や兄が退治したものだ。
このくらい慣れていた。
轟は、冷たい氷の上を歩くため、コスチュームのブーツを履き、Aの部屋に入った。
ベッドの上で枕を抱え込むようにして怯えているAと目が合うと、轟は落ち着かせてあげたくなったが、今やるべきことではない。
轟は、トングでゴキブリを掴むと、左手で器用に氷を溶かし、虫カゴに入れた。
そして、無事2匹とも捕まえると、床に張っていた氷を全て溶かした。
轟は、床から手を離して立ち上がると、ベッドにうずくまるAの方へと向かう。
轟「水無月、もう終わったぞ」
肩に手を置いて轟がそう言うと、Aは体をビクッと震わせ、ゆっくり振り向き何もいない床に目を向ける。
そして、そこにもうゴキブリがいないことが分かると、轟に思い切り抱きついた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
漓娜(プロフ) - キュンキュン通り越してぎゅんぎゅんする（） (2019年6月5日 20時) (
レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
超能力者えのん＠紙#余韻(プロフ) - 僕は…気付いてしまった…91話の最初の方…｢表示｣が｢表情｣になっていたことに……いろはさんごめんなさい！気になっちゃい派になってしまいました… (2019年5月19日 0時) (携帯から) (レス) id: 1390b0b4be (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» こちらこそ、すみませんでした。私が誤解したことに囚われず、ルルナさんの想像通りに書いてくださいな。同じような作品同士、私も応援させていただきます。お互いがんばりましょう！ (2019年5月10日 21時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
ルルナ(プロフ) - IROHA*さん» ありがとうございます。こちらこそ誤解されるようなことをしていまい申し訳ありません。以後このような事がないように努めていきたいと思います。 (2019年5月10日 21時) (レス) id: e226e38a19 (このIDを非表示/違反報告)
IROHA*(プロフ) - ルルナさん» そうだったのですね、理由が聞けて安心しました！こちらこそ、誤解してしまってすみません。パクリでなければ全然問題ありませんので、更新してください！話してくださってありがとうございました＿|＼○＿ (2019年5月10日 20時) (レス) id: 3fd8a40bef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
