【HQ】鈍感少女番外編6 (ページ17)

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そうだ、兵庫に行こう 15 ページ17

「ごめんなさい、お邪魔するつもりはないんです。全国大会に出場されるほどですから、皆さん忙しいでしょうし……。でも、私、本当にバレーを見るのが好きで……」

遠慮するつもりが、気づいたらオタクみたいにベラベラ喋っていた。

早く終わらせなきゃと焦る度に、なかなか口は止まってくれない。

周りの視線も痛くて、ちょっと怖かった。

「その……そこの、金髪の方の……」

そう言った途端、全員の視線が今度はその金髪の人に移る。

ああ、良かった、私から視線が外れた。

「俺か？」

「あ、はい……あの……春高でのサーブ、すごくカッコよかったです」

素直にそう言えば、金髪の人は得意げに笑っていた。

なんでだろう……今脳内に日向くんが浮かんだような気がした。

「なあなあ、俺は？」

金髪の人の双子の片割れである茶髪の人に聞かれる。

えっと、この人どうだったっけ……？

思い出そうにも、あの時は烏野の方ばかり見ていたから、相手コートにどんな人がいたのかはあまり覚えていない。

あ、でもそういえば最後……。

「烏野との試合の最後……烏野の変人速攻、やってましたよね！あれ、即興だったんですか？」

尋ねてみると、茶髪の人は少し複雑な表情で、「……おん」と頷いた。

あれ、もしかして私、何か失礼なこと言っちゃった？

そんな不安に心臓がドクンと鳴った時、突然金髪の人が声を上げて笑いだした。