カルミアは温もりを知らない １【ポケモン剣盾】

プロローグ ページ1

父も母も大企業で働くエリート。

ジムチャレンジでも好成績を収めたらしい




兄はナックルシティジムリーダーで、ドラゴンタイプの使い手。

現ガラルポケモンリーグ最強と呼ばれているらしい





そんな家系に生まれた私だけれど運動神経は皆無だし、バトルだって人並みにしか出来ないからトップジムリーダーの妹だからって期待して挑まれてもかえってガッカリさせるだけ。

せめて勉強は頑張ろうと思い一生懸命勉強したが、学年で10番が精一杯＿＿＿。


だからなのか、私の事をみんなは口を揃えて「出来損ない」だと言う。

でも本当の事だから言い返せなかった。



いつも私は真っ暗な部屋で一人だった。

それでも独りではなかった。


私の相棒のル二が一緒にいてくれた。

たまに遊びに来るポケモン達が遊んでくれた。




そんなある日、久しぶりに外へ連れ出された。


突然母に「あなたはここに居て」と言われたので大人しくベンチに座っていた。

雪なんて初めてで今まで見たことなかったポケモンが居て、寒さなんて忘れて草むらを眺めていた。


どのくらい経ったかは分からないけれど、近くで聞き覚えのある声が聞こえた。

声がした方を見ると、ボールに入っているはずのルニがいつの間にか出てきていてちょこんと座っていた。

『なんでここに居るのだろう？』とは思ったけれど、忘れていた寒さを思い出した事で途端に寒くなってルニを抱っこして再び両親を待った。







────それからしばらく待ったけれど再び母が現れることは無かった。

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