ルフィとエース-1話 ページ25
あれから。
「は？いつの間にお前、仲良くなってんだよ！！！」
「別に仲良くなってねーよ！！！」
二人の秘密基地に連れてってくれるようになったり、100戦勝負に付き合わされたり。
"海賊貯金"についても教えて貰った。
街に行って奪ってくるらしいけど、大丈夫なのかな。
大きな騒ぎに巻き込まれなきゃいいけど……まさかね。
あとは、そうだな。
「というかなんでエースにはタメでおれには敬語使うんだよ！おれの時はあんな嫌そうな顔してたくせに！！！
エースがいいならおれだっていいだろステラ！」
『えっあ、うん……』
その勢いに頷くことしか出来なかった。
だけどガッツポーズして笑うサボを見て、まあいっかと思えるくらいには信頼していた。
そして季節は巡り、一年が経とうとしていたある日。
今日はサボ達のところには行かず、いつもの仕事をのんびりこなしていた。
「ダダン!! 出て来い!!!」
ドンドン！とドアを叩く音とともに急に大声でダダンさんを呼ぶ声が聞こえてくる。その音に驚いて取り込んでいた洗濯物を落としそうになった。
「えええ何すか、そのガキんちょ!!」
「もう一人増える〜!!?」
「ガープの…あっ!! ガープさんの孫ォオ〜!!?」
悲鳴にも取れる三人の大声に、流石に気になった私は洗濯物が入った籠を置いて様子を見にいく。
するとダダンさん達山賊を脅す大柄なおじいさんと麦わら帽子を被った小さな男の子がいた。
「どうせ怪物みたいなんでしょ!?あのガキも!!」
「うっ!! げーっ!!ツバ!!!
きたね〜!!
おい!!誰だお前!!」
「おお エース」
｢｢うおっ!! 帰ってきてたのかエース!!!｣｣
エース怖い……
初めて会ったあの日と同じ目をしていて、男の子の意識を逸らすようにエースに声をかけ、二人の間に立つ。
『おかえりエース。随分立派な野牛だね』
「おうステラか。サボが寂しがってたぞ」
ニヤニヤしながらエースは言っていたが、私にはその言葉の意味が全く理解出来なかった。
「ところであいつ誰だ？」
『さあ？ 一緒に住むみたいだけど』
「……ﾁｯ」
睨み合う二人を見て、私はこれから先、平和にやって行けるのかが心配になった。
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作者名：パティあす | 作成日時：2020年1月1日 19時
