第74話 ページ47
リクヤがひとり、三羽鴉が来る前に逃げるか、それともバレないとふんで此処に残るか、悶々と考えていると三羽鴉がやってきた。
ええー…来ちゃった………
黒羽丸は牛鬼をリクオの方みてて俺の方見てないみたいなんだけれど、トサカ丸がこっちガン見してるんだよな…
ねぇ、これバレてる!?バレてる!??
あっ、俺の方ばっかり見てたもんだからトサカ丸…牛鬼が刀を持った時、反応遅れちゃってたよ…!!
「私には…謀反を企てた責任を負う義務があるのだ…
なぜ死なせてくれぬ…牛頭や馬頭にも会わす顔がないではないか…」
あぁ〜ここココ!!ここもいい!!
この切羽詰まった牛鬼、唇をきゅっと結んだ牛鬼、上目遣いな牛鬼、呆気に取られてる牛鬼、いやん。もう牛鬼好き。
って言ってる間に牛鬼倒れた!!
無事かな牛鬼!すごく心ぱ…うわっ!!
ちょっとやめてトサカ丸!!錫杖でつつかないで!!
「何をしているトサカ丸…!?そこにいるのは誰だ」
あぁ〜トサカ丸の不審な行動に気がついて黒羽丸もこっちを見ちゃったよ!!
うわーどうすればいいんだコレ!!
ええぃ!!一かバチか!!鏡花水月解いちゃえ!!
『…こんばんは…かな?』
「え、あ…リクヤ様!?」
姿を現したリクヤが声をかければ、先程まで錫杖でつついていたトサカ丸が、凄くバツの悪そうな顔をする。
それでいて、ものすごい勢いで謝ってくるので、リクヤもそれをどうにか止めさせようとする。
『いやいや、いいんだよトサカ丸!!そんなに謝らないで!!こんな所にいた俺が悪いんだし!!…ね!!
ほら、もう…黒羽丸も頭あげてよ』
「で、ですが先程は大変な無礼を…」
『もう!黒羽丸!!そういうのはいいからいいから!!』
しばらくこんなふうに、収拾がつけれなくなっていると、とうとう痺れを切らしたリクオが止めに入った。
「いつからそこに居たんだよ」
『えー…リクオがこの部屋に入ってきた時?』
「一番始めからじゃねーか…」
『いやぁ…兄としてリクオの勇姿を見届けないとなぁって思ってさ!!
かっこよかったよリクオ─うおっ…リクオ?
っ!!黒羽丸!!誰か治療出来る妖怪呼んできて!!』
急にとすっとリクヤにリクオが抱きついて来たので、不思議に思ってリクオの顔を覗いてみると気を失っていることに気が付く。
慌ててリクヤは牛鬼とリクオを治療できる妖怪を連れてくるように頼んだ。
☆次ページからおまけ☆
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時