第65話 ページ34
「あっホンマや」
「梅若丸のほこら…きっとここだ!!やったぞゆらくん!!流石だな!!」
バシーンと清継がゆらの肩を叩く。
すると後ろの方の茂みから汚いおっさんこと、作家にして妖怪研究家の化原が出てきた。
『うわ…』
髪には葉っぱが乗り、ズボンも泥で汚れ、そしておっさんの定番中の定番である、中年太りの化原からリクヤは心做しか距離をとる。
そんな誰が見ても汚いおっさんの手を清継は躊躇いなくとって握手を交わした。
…ひくわ……清継よ…これは引く…
お前のその偏見という言葉なんて知らないという心意気はすごく好きだが、少しは躊躇ってくれ…
ハグをしに行くような勢いで握手をせんといてくれ…
俺しばらくお前とハグしない…手も繋がない……いやもうその触った手を洗うまで俺に触れないでくれ。
そして化原…てめぇは近寄ってくんな。
いやぁ…うれしいなぁ〜なーんて言いながら寄ってくんじゃねーよ!!
こっち来んな!!
ほら、ゆらでさえも嫌がってるだろ!!
うわぁぁぁぁっ助けてリクト!!!!!
色々酷いことを考えながらリクヤはリクトの後ろに隠れる。
「…おい……」
「もう…リクヤ!失礼でしょ」
『リクオぉ…お兄ちゃんは嫌だよォ……』
少し目に涙を溜めて言ってみれば、はぁ…とため息を付きつつも2人はリクヤから化原が見えなくなるような位置に座って、化原の話を聞いてくれた。
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時