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戸を開けた人も、中に私がいたことを知らなかったのだろう。
「すまない！驚かせてしまったな。」
驚いたような大きな声で言った。
その声を聞いて私は誰がきたのかすぐに分かった。
いつでも爽やかな声で、快活に話すエネルギー溢れる先生。
夕ぐれの倉庫に現れたのは細長い竹を持った歴史教員の煉獄先生だった。
「おつかれ様です、煉獄先生。」
驚いて心臓をバクバクさせながら私が挨拶すると、煉獄先生もだれだか気づいたようだ。
「A先生！」
私の顔を見てニコッと笑った。
「こんな時間まで残っていたとは。何か探し物だろうか。」
炎のような焔色の髪がふわりと揺れる。
「来週使う教材を取りに来たんです、煉獄先生は？」
私が聞くと煉獄先生が持っていた細い竹を見せてくれた。
「歴史の授業で、明智光秀の合戦の様子を竹を使って生徒達に教えていた。その片付けだ。」
煉獄先生は持っていた竹を倉庫の端に立て掛けた。
そして私に向き合うと、
「A先生の探し物はなんだろうか、俺も手伝おう。」
急な申し出に私は「へ？」と驚いた。
「でも煉獄先生、このあと伊黒先生たちと飲み会じゃ…。」
それに普段、先生とは挨拶を交わすだけで、あまり話したことはなかった。
「うむ、伊黒たちと約束の時刻までまだ時間はあるし、それにひとりで探すより、ふたりの方が早いだろう。」
そう笑って言う煉獄先生を見て、彼の純粋な誠実さを感じた。
優しい。
「じゃあ、お言葉に甘えて…。」
「うむ！」
嬉しそうに笑う煉獄先生に私もなんだか心が暖かくなった。
いい先生だなぁ。
そう思った。
＜+)))＞＜
教材はふたりで探すとあっという間に見つかった。
そして高い場所にあって微妙に届かなかった備品も、煉獄先生が居てくれたおかげで手に入った。
「ありがとうございます、煉獄先生のおかげで助かりました。」
「俺も手助けできてよかった！理科準備室まで、一緒に持っていこう。」
そう言って、煉獄さんが引き戸に手をかけた。
「…む？」
煉獄先生の手が止まる。
「どうしました？」
私が覗くと煉獄先生が再度、引き戸を開けようと指に力をいれる。
「ドアが開かない。」
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇｀*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします！ (2021年9月20日 14時) (
レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります！更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：favo（ふぁぼ） | 作成日時：2021年9月18日 18時
