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「それで昨日、煉獄は飲み会に来なかったのか。」



倉庫に閉じ込められたことを一通り聞いた冨岡が言った。



倉庫のドアが開かなかったのは、やはりトンボの柄がドアの端に引っ掛かったことが原因だった。



飲み会に行けず連絡も取れずに、冨岡や伊黒達に心配をかけたこと、あとで改めて謝ろうと思う。



彼女と倉庫から出ると、外は清々しい空気に包まれて気持ちが良かった。



「とにかく、ふたりとも無事で良かった。」



「ん?…煉獄。」



冨岡が動きを止めて、何かに気づいたように言った。



「ネクタイをしていないのか。飲み会で酔っても外さないお前が、珍しいな。」



冨岡が俺の襟元を見て言う。



「うむ、うっかり汚してしまってな、外したまでだ。」



彼に言うと、少し沈黙のあと、「そうか」と一言、冨岡は呟いて運動場へ行ってしまった。



思わず彼女と、お互いの目を合わせた。



そして、何となくフワフワした気持ちになり、ふたりで思わず笑ってしまった。



昨日あったことは他の誰も知りえない。ふたりだけの時間を彼女と共有したのだ。



「そう言えば、煉獄先生。」



「どうした。」



「私は寝言で何て言ったんですか?」



彼女の綺麗な瞳が俺を映しだす。



「うむ、君の寝言だな。」



芝生の朝露がキラキラ輝いている。



風が通り抜けた。



「すまないがその前に、俺から君に伝えさせてくれ。」



そう言って、俺は彼女の手を優しく握った。






密室にとじこめられたなら



fin.

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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , キメツ学園   
作品ジャンル:恋愛
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favo(プロフ) - まゆさん» まゆ様☆ありがとうございます(*´∇`*)嬉しいです。少しずつですが、書きしだい更新させて頂きますね(o^∀^o)またどうぞよろしくお願いします! (2021年9月20日 14時) (レス) id: 8138f7760d (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしてます(*^^*) (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:favo(ふぁぼ) | 作成日時:2021年9月18日 18時

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