同族嫌悪 ページ7
嘉将「・・・全く、理解出来ない」
JM「ん?」
嘉将「どうしてそんな残酷なことを楽しそうに出来るのか、ちっとも理解出来ないって言ってんだよ」
出来るだけ相手のペースに呑まれないよう、僕は怒りを抑えて冷静に返す。こいつの歪んだ性癖を見ているとこっちがおかしくなりそうだ。
JM「理解出来ないって?ハハッ、それはこっちのセリフだよ!」
何がおかしいのか突然笑い始めたJIMIN。次の瞬間どこからか無数の糸が現れ、僕の身体を縛り上げた。
嘉将「!?」
JM「僕から見れば君たちの方がよっぽど不思議だけどね。人間を支配出来る強大な力を持っている吸血鬼でありながら、人間と同じ立場で接している。古くから人間は吸血鬼にとって“家畜”でしかないというのに」
そう言ってJIMINは身動き出来ない僕に近づき、見下ろすように立った。
JM「吸血鬼と人間が共存出来る世界?そんなの実現できっこない。___吸血鬼はこの世における絶対的な支配者。愚かで脆弱な人間とは、格が違うんだよ」
先程までの柔和な笑顔は消え、氷のように冷たく鋭い視線が突き刺さる。その圧倒的なオーラを前に、一言の反論さえも許されず口を噤む。
JM「さてと、あまり同族を傷つけたくないけど僕らの目的の邪魔をするなら仕方がない。悪いけど君にはここで死んでもら___」
将宏「させるか!」
JM「っ!?」
僕がピンチに陥っていることに気がついたまさが、すぐさま駆けつけ自身の武器であるハルバードでJIMINの背中を斬りつける。あいつにはすんでのところで避けられたが、その隙を突いてまさは僕を拘束していた糸を一瞬で断ち切った。
嘉将「ごめんまさ、助かった!」
将宏「ああ。だが気をつけろ、今ここにいるのは俺たちBALLSTIK BOYZだけだ。・・・ここでやられたら渡航者を助けることは出来ないぞ」
嘉将「もちろん分かってるよ。・・・あ、あと少しで援軍が来ると思うからそれまでサポートよろしく」
将宏「分かった。・・・って、は?援軍?」
“援軍”という言葉にキョトンとした表情をするまさ。そんなまさに、僕はにっこりと笑いかける。
・・・僕が何の準備もせずにここに来たとでも思った?
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萌 - 続き見てたいです。 (9月4日 16時) (レス) id: 3f0e2c3cfb (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 続き楽しみにしてます (2022年6月20日 12時) (レス) @page32 id: 411e2cf0cf (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - お久しぶりの更新ですね(;_;)/~~~現在私はスノーマンにハマってすっかりスノーマンの作品ばかり書いています汗でもLDHの作品も好きです!!これからも頑張ってください(>_<) (2022年3月11日 19時) (レス) @page25 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
流大勝和(プロフ) - めちゃくちゃ続きが気になります!! (2021年12月20日 22時) (レス) id: 38b8bea7e4 (このIDを非表示/違反報告)
樽美酒みき(プロフ) - いつぐらいしたら更新をしてくれますか? (2021年12月14日 16時) (レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜の騎士 | 作成日時:2021年8月29日 14時