ねぇ、遊ぼうよ ページ12
ヒュッ
「っ!!」
未来「危ない!」
突然私に向かって真っ直ぐに飛んできた鋭い刃。しかしそれに気づいた未来さんが咄嗟に私を引き寄せてくれたお陰で、それに当たることはなかった。
「す、すいません。助かりました・・・」
未来「大丈夫か?それにしても、躊躇なく君を狙ってくるとは・・・」
そう言いながらキッと睨みつける未来さんの視線を辿ると、そこにはさっきの攻撃を仕掛けたであろうVさんが立っていた。
V「あらら、避けられちゃった」
未来「何故この子に手を出した。さっきの攻撃を食らっていたら、ただでは済まなかったぞ」
V「だってAは僕の大事な“おもちゃ”なんだもん。もっと僕を楽しませてくれないと困るんだよね」
「っ・・・」
相変わらず狂気としか言いようのない表情を浮かべて笑うVさんに見つめられ、さっき逃げようとして受けた仕打ちを思い出して身体が震える。
未来「A、俺の後ろに」
「は、はい・・・」
そんなVさんに怯えている私に気づいたのか、未来さんが彼の視線を遮るように私の前に立ち塞がる。するとそれを見たVさんの表情が一瞬にして消え去った。
V「・・・どうして、僕から離れようとするの?」
「え・・・」
同時にVさんから発せられた、感情の抜け落ちた無機質な一言。彼特有の低い声色が、私の耳に纏わりついて離れない。
V「僕はただ、一緒に遊びたいだけなのに。・・・みんな、僕を仲間外れにする。みんな、僕から離れていっちゃう。・・・どうして、僕と遊んでくれないの?」
「V、さん・・・?」
まるで友達に見捨てられた子供のように、虚な目で呟く彼。悲しそうに縋ってくるその姿に、私は思わず彼に手を伸ばそうとする。
未来「A下がれ!あんな奴に構うな!」
「で、でも・・・」
V「・・・“また”そうやって、僕を仲間外れにしようとする。・・・ねぇ、遊ぼうよ」
そう言って私たちにジリジリと近づく彼につれて、私たちも少しずつ後ずさっていく。
未来「あいつに何があったか分からないが近づくのは危険だ。取り敢えずここは距離をとって・・・」
V「逃がさないよ」
次の瞬間___先程私を襲った無数の刃が、私と未来さんの周りを取り囲んでいた。
未来「なっ・・・!」
V「壊れて動かなくなるまで、たーっぷり遊んであげる。イヒヒッ♪」
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萌 - 続き見てたいです。 (9月4日 16時) (レス) id: 3f0e2c3cfb (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 続き楽しみにしてます (2022年6月20日 12時) (レス) @page32 id: 411e2cf0cf (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - お久しぶりの更新ですね(;_;)/~~~現在私はスノーマンにハマってすっかりスノーマンの作品ばかり書いています汗でもLDHの作品も好きです!!これからも頑張ってください(>_<) (2022年3月11日 19時) (レス) @page25 id: c060af3ed8 (このIDを非表示/違反報告)
流大勝和(プロフ) - めちゃくちゃ続きが気になります!! (2021年12月20日 22時) (レス) id: 38b8bea7e4 (このIDを非表示/違反報告)
樽美酒みき(プロフ) - いつぐらいしたら更新をしてくれますか? (2021年12月14日 16時) (レス) id: 86fc452f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜の騎士 | 作成日時:2021年8月29日 14時