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story18★ ページ20
建物の扉を開けると、重い音が響いた。
ヴィトル「おーい、ヴァルター」
入るなりヴィトルは医術士のものと思われる名前を呼ぶ。しかし、その声に対する返事が返ってくることはなかった。
ヴィトル「ヴァルター……？」
ヴィトルがもう一度その名を呼んでも返事が返ってくることはなかった。
ヴィトル「おかしいな……いつもならすぐに出てくんのに」
それを聞いたらさすがの私もそれには違和感を感じた。ヴィトルは辺りを見渡し始める。
そして少し時間が経ったあと、ヴィトルがポツリと一言呟いた。その言葉に私は目を見開き、耳を疑った。
ヴィトル「あいつ……どこいったんだ」
どこに……？もしかして、医術士もオスカーと同じように……？そんな考えが頭をよぎって、私は必死にそれを否定した。
その光景を呆然と見つめる私をよそにヴィトルは徐に走り出した。そして、目につく扉を全て開けていく。
バタン、バタン………何度繰り返されたかわからないその音が、その音だけが…ただその場に響いていた
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作者名：セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時：2018年2月15日 15時
