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story12☆ ページ14

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久しぶりに浴びた太陽は、肌を突き刺すように輝いていた。

雨音が聞こえなくなった途端、今度は名前も知らない虫たちがどこかで騒がしく鳴きはじめていた。

あぁ、これは布団の中から聞いたことがある。

あなたは確か、この声は夏の訪れを教えてくれるんだ、なんて言っていたっけ。






 

あれから、色々なことがあった。




あなたはいつでも優しい人だった。

衣食住の面倒をすべて見て、この国のこともたくさん教えてくれた。

ここは雲の国(クルム)ではないということ。
その東にある、風の国(ヴャトル)だということ。

そして、あの森は国境にある"眠りの樹海"であったこと。






オスカー「"眠りの樹海"は、案内者がいないと通ることはできない。地図はないし、方位磁針はすぐに狂ってしまう。あの森は、国を守る塀のようなものなのさ。案内者は風の国(ヴャトル)にひっそりと暮らしていて、普通のやつはその居場所を知らない。だから、安心しろ、陽の使者も星の使者も空の使者も、ここに来ることはない。ここは平和だ」


私の目をまっすぐに見て、あなたはそう言ってくれた。




やっと、新しい生活を手にいれることができた。
平和な生活を取り戻すことができた。


戦いの無い日々と人の温もりがとにかく懐かしくて、故郷が恋しくてたまらなかった。









いつか、アラムとお母さんも···

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設定タグ:ファンタジー , オリジナル , 合作   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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作者名:セレーナ・ラフィーネ&しろーん x他1人 | 作成日時:2018年2月15日 15時

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