東方我烈伝 Cross of OrecaWorld 第３章―七つの大罪―

6th,sin　守るべき者 ページ6

「全く、意外と手間掛けさせたわね」

地面に降り立ったパルスィは、そう呟きながら気を失ったこいしに近付こうとする。だが、思い直した風にＵターンした

「こいつのトドメは後にしよ…先にもう１人も倒してからね…」

パルスィは旧地獄街道に向かおうとした

「熔解『メルティングホワイト』!!」

「…！」

が、空がスペカを発動しパルスィを攻撃、パルスィは突然の事だった為、全て避けきる事は出来ず、数発被弾した

「っ…！何…邪魔する気？」

「…」

パルスィは怒り気味に空に声を掛ける。空は無言で、『制御棒』を支える手も震えているが、未だに弾幕を展開しており、燐も少しずつ弾幕を出していた。それを戦闘の合図だと捉えたパルスィは二人に向かっていく

「分かったわ…とっとと失せて！」

「っ!?光熱『ハイテンションブレード』!!」

「無駄よ！水槍『アクアグレイヴ』！」

「な、嘘!?」

空はスペカを使うが、我符の力が上乗せされているパルスィのスペカに歯が立たず、慌てて回避行動に移る

「これならどう!?死符『ゴーストタウン』!!」

「雷符『サンダーストーム』！」

「そ、そんな…」

燐もスペカを使うが、パルスィの放った嵐に全て掻き消された

「こうなったら一か八か…『アビスノヴァ』!!!!」

「『死灰復燃』!!!!」

二人は大技を放つ。流石にこれなら通用すると思ったようだが

「恨符『丑の刻参り七日目』」

「「な…」」

パルスィのスペカで簡単に相殺され、二人は唖然とする

「う、そ…」

「あたい達の全力が…って、お空危ない!!」

「消えなさい！雷槍『サンダーグレイヴ』!!」

「しまっ…」

雷の槍が空に迫る。避けれず当たってしまうと思われたが

「…させるか！」

「何…!?」

突然現れた灰色の鎧の騎士が割って入り、攻撃を受け止めた。パルスィは急いでその場を離れる

「っ…何者よ！」

パルスィは騎士に質問をするが、当の騎士は燐と空の方に歩いて行く

「…これを使え」

「「…えっ？」」

「お前達なら使える筈だ…頼むぞ」

騎士は二人にカードを渡して、そのまま何処かへ行ってしまった

「何だったんだろ…それにこのカード…って！」

「これってもしかして…」

カードを見て二人は驚く。空のカードには先程の騎士が、燐のカードには赤色の鎧を纏った剣士が描かれていたのだ

「そうだとしたら…」

「…やるしかないね！」

「…行くよ！我符『クロム』!!」

「…うん！我符『アレス』!!」

二人は我符を発動、魔法陣を展開させた

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