東方我烈伝 Cross of OrecaWorld 第３章―七つの大罪―

12th,sin　約束を守るため ページ12

「さて、この者達は開放して…他の者の手伝いをするか…いや、彼女らも連れていくか。我符所有者に揺さぶりを掛けれるかもしれん」

マモンはそう言い、洗脳したルーミアと大妖精を連れて飛び立つ。が

「…や、まだだ…！水符『アクア』!!」

「な、何ぃ!?」

倒れた筈のチルノが立ち上り、魔法でマモンを攻撃した。マモンは驚きつつも避ける

「バカな…力を全て奪って、何故まだ戦える！」

「さあ、ね…正直、限界ギリギリなんだけど…」

「な、なら！」

理解が出来ないマモンはチルノに聞く。チルノは少しおいてから答えた

「…諦められないから」

「…何だと？」

「約束…したんだ…『誰も彼も、皆を守れる、最強の存在になる』って…だから…諦めるなんて…一番やっちゃいけないんだ…！」

「っ…だが、我は全て奪った筈「いや、全部じゃない!!」…何だと？」

「たとえ力を奪えても…私の『心』は！『魂』は！『覚悟』は！絶対に奪えやしないんだ!!!!」

限界を超えて尚戦うチルノの叫び。マモンも黙って聞いていたが

「…ならば、その覚悟とやらと共に、消え失せろ!!妖精としての力を失っている今、貴様は復活出来ない!!」

「っ…！」

そう言ってナイフをチルノに向ける。何とか槍で弾くが、その桁外れな力の差に、チルノはよろけてしまう

「これで…死ねぇ!!!!」

その隙をマモンは突く。その刃はチルノを斬り裂こうとした

「…させないわ」

「え…」

「何ぃ!?」

だが、突然現れた少女が間に入り、少女はチルノを庇った。その正体にチルノは驚く

「…ふう」

「な…レ、レティ!?」

服が水色になり、棍棒を持っているが、その少女は『レティ・ホワイトロック』だった

「な、何で!?冬はまだなのに…」

「その話は後。取り敢えず、あいつを倒すわよ」

そう言ってレティはマモンの方を向く。一方のマモンは未だ驚いている

「き、貴様！何者だ!?」

「私はレティ・ホワイトロック、冬の妖怪…いや、今の私は、『氷海騎士レティ』!!!!」

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