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私の不安を他所に握手会は何事もなく終了した。
これまでと違って私に対して悪意を持った人はいなくて、それどころかむしろ皆、温かかった。
どういう訳か分からないけど、マネージャーさんか誰かが配下で動いているようなそんな気がした。
何はともあれ何事もなく終わったのだから、一安心だ。とにかく今出来ることは、初めて歌を披露するライブに向けて頑張ることだけ。
少しでもレベルの高い歌をファンの人に聞かせられるように。
握手会が終わり最後の追い込みの為、再び事務所に戻りボイトレをしようと思ったその時。
後ろから玲於が声をかけてきた。
玲於「今日さ、向こう戻ってから飯食いに行かね?」
『え、今から?』
玲於「うん。なんかあんの?」
『いや、ボイトレしようかなと思って…』
玲於「は、向こう帰ったら9時だよ?」
『うん、でもしときたいからさ』
亜嵐「玲於。俺と飯食いに行こ!」
引こうとしない玲於に困ってると後ろからやってきた亜嵐くんから助け舟。
玲於「えー亜嵐くんとー?」
不満そうに口を尖らせる玲於。仮にも年上なのに失礼だな…。
玲於「じゃあボイトレ終わるまで待ってる。Aについてく」
『え!』
亜嵐「どんだけAちゃんのこと好きなの。笑
まあそういうことなら、あとは頼んだ」
『え〜…亜嵐くん〜…』
そんなこんなで急遽、このわがままボーイがついてくることに。
はあ……なんかやだなあ……。ボイトレ中も居るつもりかな。
そんな予感は見事的中。部屋の外からガラス越しにじーーーーーっとこっちを見つめてる。
さっきたまたま直人さんの廊下で遭遇した時も相変わらず仲良いねって言われて、、。
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ゆうき(プロフ) - すごく面白いです。これからどうなるのか気になります。 (2020年9月13日 19時) (レス) id: 56d6dad4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めいこ | 作成日時:2018年8月9日 22時