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それから行われた残りの握手会は、ラゾーナ川崎と大阪、横浜の三ヶ所。
憂鬱な気持ちで臨んだ三日間。自分の弱さを実感した。
涼太「どしたの。暗い顔して」
『ん、そう?』
涼太「そりゃもう、ひどい顔してる」
『ひどい顔って、、笑』
涼太「・・・何があったか分かんないけどさ、いつでも話聞くからね」
『うん、ありがとう』
こんなにも心配してくれるメンバーがいる。だからこそ迷惑をかけたくなくて、負担になりたくなくて。それが自分やメンバーを追い込んでいたことなんて1ミリも分からなかった。
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『こんにちは』
あ、この子そうだ。
私の事、よく思ってない人を目の前にするとそれが分かるようになった。
冷たい視線、固く結ばれた唇に強ばった身体。
そして、それが何より怖かった。
「早くやめてください」
『・・・やめないです』
やめたい、と。
何度そう思ったことか。
なんで私が男ばかりのグループにって、何度も思ったよ。EーGirlsじゃ駄目だったの?って思ったよ。
言われなくても自分が一番思ってるのに。
私に容赦なく浴びせられる言葉には棘が沢山含まれていて、弱い心は今にも壊れてしまいそうだった。
大阪での握手会は早朝からメンバー全員で新幹線に乗って大阪へと向かう予定だった。
朝起きて、朝ご飯を食べている時どうも胃が痛く、ごはんも喉を通らない。
キリキリと痛むお腹を擦りつつ準備を終えて、マネージャーさんを待っていた。
『・・・おはようございます』
マネ「おはよー。って、顔色悪いよ?」
隼「大丈夫?」
一緒に乗っていた隼が顔をのぞき込む。
『大丈夫。さ、行きましょ。間に合わなくなっちゃう』
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ゆうき(プロフ) - すごく面白いです。これからどうなるのか気になります。 (2020年9月13日 19時) (レス) id: 56d6dad4f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めいこ | 作成日時:2018年8月9日 22時