9話 ページ11
勝己と休日に遊びに出掛けたりするようになってから結構時がたった
勝己は相変わらず、口は悪いが紳士的な行動は取ってくれる
そして最近ではお互いの家でお酒を飲んだりするような関係にもなった
それでも大人な関係になることはなく……
ここまで来ると、本当に私の事なんて眼中にないんだろうということがハッキリと分かった
それが寂しいというか……悲しいというか……
妙な気持ちになる
この気持ちに感情をつけてしまえば、今までの関係のままではいられなくなる……
そう思うから……
今はまだこの気持ちは心の奥底に閉じ込めておかなきゃ
私は今日も何も知らないような顔で勝己に会う
･
爆豪「おい」
今日は私の家で宅飲みの日
もう数時間前からお酒を浴びるように飲んでいる私は、完全に思考がぶっ飛びかけている
あ「なぁにぃ？」
爆豪「なにじゃねーわ！飲みすぎだアホ」
そう言って、私の手から酒を没収する勝己
私は酒を追いかけて勝己の方に倒れ込んだ
爆豪「は！？おい！」
うわ、これは
あ「ﾊﾊｯ床ドンしちゃった〜」
勢いありすぎたな
勝己の整った顔が焦りで歪む
酒のせいか、床ドンに照れているのか分からない赤くなった顔がまたいい
爆豪「どけや」
あ「ん〜？やだ」
ふざけるようにそう笑えば、大きくため息をつく勝己
ああ……
“好き”
名前を付けずに閉じ込めていた想いがあらわになる
爆豪「は？」
我慢出来なかった感情はキスとなって溢れた
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作者名：空
| 作成日時：2022年11月22日 6時
