老いない美女幹部【中原中也】season２

七十六滴目 ページ34

あの後、二人で食べたがやはり火憐の作る料理の方がおいしく、少し物足りない感じがした。



まぁ、火憐は美味しいと目をキラキラさせながら食べていたからいいけど…




中原「で、何かあったんか？」




火憐が食べ終わったのを確認してから、俺はずっと思っていた疑問を投げかけた。








帰ってくるとき、明らかに顔が曇っていた。



何故かはわからないが、傷についてのことではないと直感的に思った。









月詠「・・・小さな子供を、救えなかった…。多分あれは、齢６…ぐらいの子」



中原「あぁ、臓器密売…だっけか？




そうか、それはつらかったな。」



月詠「わかってるんだ。この世界に居る限りああいう場面には何回も出会うって事には。私も、人を殺したことは結構ある。だけど…」



中原「関係ない奴が殺されたり、子供が殺しをやってたりするのは、きついんだろ？」



月詠「そうだけど…なんでわかるの？」



中原「俺の知り合いにもそういう奴がいてな」



月詠「そっか。






頭では、わかってるんだけどね…」




そう、俯く火憐に俺は何も云えなかった。

俺は、小さい頃姐さんに拾われてからずっとこの世界に居た。


小さい頃、
人を殺さなければ自分がﾀﾋぬと教えられたから云われたことは何でもやった。

どんなに苦しく怖くとも、従った。


だから、俺は人を殺すことをそこまで抵抗しない。






そんな汚れきった人間が、こんな綺麗な人間にかけていい言葉など、









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(あるわけ、ねぇだろ………)

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