愛シテ壊シテ。２【ヒロアカ】

53話 ページ12

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そして時は一瞬にして過ぎ

あっという間に修学旅行当日









｢おい、全員揃ったか｣

｢はい点呼完了しました

遅刻者も欠席者もいません｣




相澤先生の気だるそうな声に応える飯田くん




男子の点呼は飯田くんが

女子の点呼はやおももちゃんが担当


一応やおももちゃんは副委員長
仕事はちゃんとこなしているようだ






｢楽しみだねAちゃん！！｣


三奈ちゃんの楽しそうな声が横から聞こえる


｢う、うんそうだね｣



私はそう曖昧に応えることしかできなかった




今では楽しみな気持ちよりも


不安の方が大きくて







なんとなく 嫌な予感がしていた






｢おい、大丈夫かA｣

上鳴くんの心配そうな声


瀬呂くんや切島くんも私の顔を心配そうに覗き込んでいる






｢ごめん、少し不安で……｣

特に深いことはいっていないのに意味を察してくれるみんな




｢俺たちがいるから大丈夫だって｣

｢お前はだまって俺たちに守られてろ｣

｢今度は絶対に守ってみせるよ｣



｢私もいるからね！｣

｢Aのそばを片時も離れないでいてやる｣




たくさんの頼もしい声







そうだ


今はみんながついてるんだ







もうひとりじゃない







｢ありがとう、みんな｣









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このあと起こることも何も知らずに



私たちはただただ笑っていた








｢なんなんですの……｣


“あの人”が黙ってるはずなんてないのに







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