百十二話 ページ17
＊オリジナルストーリーです。原作には一切関係ありません。
地下に入ってから色んなことが起きた。まずルミリオンが壁を"すり抜け"て先へと進み、個性をブーストさせる薬を打ち込まれた組の人間が、建物を操って私達を押し潰そうとしたり、よくわからない三人組が現れたり、ファットガムと烈怒頼雄斗がどこかへ連れて行かれてしまったり、突然分断されたりして、私は一人になった。
まだ治崎を見つけるどころか、エリちゃんすら見つかっていないのに。
薄い壁に、全員との接触を絶たれたと思った途端、床下が開き、更に地下へと落ちてしまった。
落ちきってからは天井もしまってしまい、急いで戻ることも出来ない。
それどころか、私は目の前の人間から目を離せないでいた。
「直接会うのは体育祭ぶりね、A」
「……母さん」
母は、羽を自由自在に動かして、空中浮遊しながら私を見ていた。私と同じようで、少し違う個性。
「その調子だとまだ
「私は、色欲なんかに捕らわれない」
形の良い唇がにんまりと釣り上がり、その瞳が私を見詰める。
カツンカツン、と音を鳴らして地面に降り立ち、露出度の高い身体を見せつけるかのように。
「自覚が無いだけ。アナタもしっかり色欲に囚われてるわ。ママだけじゃなく、パパにも似てるのね。そうやってママに虜になってないフリをするところまでそっくり」
「初めてパパに会ってどうだった？」
「……は？」
「あれ？会ったわよね？死穢八斎會の現組長、治崎 廻。あなたの、おとうさん」
うそだ。
「う、そ……」
「どうかしらねー？ 本当に彼がお父さんかは知らないけど、アナタを産む十か月前に確実にやってたし…、まぁ他にも三十人くらいやったからもう覚えてないけれど」
一人ずつ指を折り曲げて男性との話をする母が、まるで別次元の生き物かのように思えて。
私。私が、別次元の生き物になってしまったかもしれない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 481人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さとな - 続き楽しみに待ってます！更新応援してます (2020年2月12日 23時) (
レス) id: 22999b65e3 (このIDを非表示/違反報告)
36HR - 切島の所が少しエロくて、おもしろかったです！笑 (2019年12月29日 1時) (レス) id: d9d37c1fd4 (このIDを非表示/違反報告)
コーラガム(プロフ) - 返信まとめてですみません。皆様コメントありがとうございます！これからも頑張りますので応援よろしくお願いします。 (2019年12月23日 16時) (レス) id: 20ad380cee (このIDを非表示/違反報告)
36HR - 更新ありがとうございます！こういう個性は珍しいので予想がつかない展開がとても面白いです！ (2019年12月22日 22時) (レス) id: d9d37c1fd4 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - めちゃ続きが気になります！待ってます！！ (2019年12月22日 14時) (レス) id: 51310c1b41 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：コーラガム | 作成日時：2019年12月21日 11時
