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そんな廉くんに連れてこられたのはお花畑。公園らしいんだけど、一面が全部お花で。「すごい綺麗……」気付いたら呟いてて、 圧巻だった。……なにここ、こんなとこあったんだね、すごいや廉くん。
「ねね！すっごい！すごいよ！廉くん！」
「わーかった！わかったから！ゆっくり行こAちゃん！笑」
気付いたら興奮して廉くんの腕を掴んで走り出していた。そしたら廉くん、すごい顔真っ赤になってて。
……あ、やばい。パッと手を離すと気まずい空気が流れた。
「ごめん！」
「謝らんといてよ、傷つくやん」
廉くんの顔が暴る。そんなつもりじゃなかったのに。
「なーんてな！はよ行こ」
「……うん！」
私に気を遣って空気を変えてくれた。せっかく連れてきてくれたんだから楽しまないと。廉くんにも申し訳ない。その後はいつも通りの廉くんだったから安心して楽しめた。２人で写真撮り合って、それぞれ違う味のアイスを買って分け合って、ほんとのカップルみたいだった。こういうのしたかったんだよな……好きな人と。
……好きな人と……どうして、浮かんでくるの？
「Aちゃん？」
「……ん？」
「聞いとった？」
「あ、ごめんなんだっけ」
「もーだーから一どの花が好きなの？って」
「どの花……」
浮かんだあいつを無理矢理、頭の中から排除して好きな花を考えた。そうだなあ、私が好きな花。
「……カスミソウかな」
「カスミソウ？どんなやつやったっけ？」
「白くて小さくて、とっても綺麗な花」
「……あー！これか！可愛い！」
「調べたの？笑」
「うん！なんかAちゃんって感じ！」
「なにそれ笑」
「……儚くて、切なくて、掴めないって感じ」
廉くんはスマホで調べながら、画面を見下ろしてそう言った。
「……私ね、」
「ん？」
「手にいっぱいのカスミソウの花束を貰ってプロポーズされるのが夢なの」
「……プロポーズ、」
「小さい頃からお母さんが花好きでね、よくお家の庭で育ててたんだ」
「そうなんや」
「たまたま行ったお花屋さんでカスミソウ見つけてもう一目惚れって感じで」
「うん」
「それからずっと好きなんだよね」
「確かに惹かれるの分かるわ」
「……ってごめん、どうでもいいよね」
「ううん、めっちゃ嬉しい。そういうの話してもらえて」
「……そう？」
嬉しそうに私の話を聞いてくれて「あっち見に行こ」って立ち上がった。
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こころ(プロフ) - もう泣いちゃいます…すれ違ってばっかりで苦しいです…主人公と紫耀くんがハッピーエンドになりますように。いつも素敵なお話ありがとうございます！Twitterの方でも毎日更新あるか通知いれてるのに見に行っちゃいます…大好きです！ (2021年2月24日 21時) (
レス) id: f2c5e943bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月23日 14時
