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昔のお話10 ページ10
その後リリーを担ぎ透明化して運んだ。せめてどこかに埋めてあげたかった。能力の限界時間はとっくに過ぎている、あまりの空腹感に吐き気が襲ってくるが、何も入っていない胃袋では嘔吐くだけだった。
歩き続けてたどり着いたのは人里離れた場所にある小さな丘。
そこに手作りの小さなお墓を作った。
『リリー...ゆっくり休んでね。私も貴方が自慢のお姉ちゃんだよ。リリーがくれた花全然枯れないよ...リリーみたいに元気に咲いてる』
どれだけ話しかけても返事はない...あの明るく優しい声は聴こえない。
そのかわり、丘一面に咲く百合の花が風に揺れた_______
*******
あの日から私は1人で盗みを続けている。世界中の様々なものを盗んではリリーの所に持っていき、行った先々の話をリリーに聞かせるのだ。
そして今日も私は今は亡き最愛の姉リリー=ボールドウィンに思いを馳せつつ、こう名乗るのだ
『大泥棒キティ=ボールドウィンがきた』と。
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