やっと ページ41
本当にひねくれてるんじゃないだろうか。
あれから1週間の時が流れ、私は一向にあの人に会うことが出来ずにいた。
あの人を探していて帰りか遅くなったことでお母さんからはこっぴどく叱られ、
明日からはかなり早い時間から家に居なければならなくなってしまった。
だから、───あの人を探すのは今日で最後。
それからはただじっと、偶然会えるのを待つしかないだろう。
もどかしくても仕方ない。
私にとって親は絶対なのだから。
その代わりと言ってはなんだが、妹が説得してくれたお陰で今日は遅めの帰宅を許された。
だからと言って時間は有限。
早く、早く見つけて、伝えなきゃ。
そんな私の焦りを嘲笑う様に、太陽はゆっくりと沈んで行った。
────────
─────
──
「はぁ、……はあっ………」
久しぶりに走り続けたからか、息が苦しい。
この辺りの道から、少し遠くの街まで。
どんなに探してもあの人は見つからない。
諦めろ、ということなのだろうか。
そろそろ家路につかなければ門限が守れない。
最後の足掻き、と私が向かったのは“三度目”に会った公園。
特に意味は無い。直感だった。
それでも、
「〜♪〜♪おぉ、降りてきたっ！
……いた。本当にいた。
まるで幻でも見るような目で固まっていると
「……なんでお前ここにいるんだ？帰れよ」
まだ、怒っているのか。
怯みそうになる自分を律して口を開く。
「あなたに、伝えたいことがあって」
「おれ、“話したくない”って言ったよな」
「“今は”話したくないと言いました」
ぐっ、と言葉に詰まる月永さん。
自分の言葉の盲点に気付いたようだ。
私も妹に言われるまで気付けなかったけど。
「……確かにな。わかった。で？要件は？」
「……私、」
ありったけの勇気を振り絞って言葉を紡ぐ。
「瀬名泉さんと、会いました」
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結 - 完結おめでとうございます!とても面白い作品で涙が止まりませんでした。これからも頑張ってください！ (2021年6月20日 6時) (
レス) id: de81aa094a (このIDを非表示/違反報告)
美玖 - すっごく面白いです！いい言葉が出ないのでこの気持ちを伝えるのが難しいですが、私はすごく好きなお話です (2021年5月8日 21時) (レス) id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
美夜 - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！とても面白い作品でした！是非、お二人のその後が読みたいです！ (2019年2月26日 2時) (レス) id: 671397f4b4 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 続きを…書いて欲しいですっ！！！！とても面白かったです！！！ (2019年2月26日 0時) (レス) id: e991a9fa95 (このIDを非表示/違反報告)
コユキアメ(プロフ) - この作品見つけたときからすっごく好きです！レオくん推しとしては続きを書いてもらいたいですm(_ _)m (2019年2月25日 8時) (レス) id: f7c062f730 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年10月8日 17時
