スターマイン ページ36
ライブ当日。
昨日のこともあって少し乗り気ではなかったが、人と約束してる以上そんなことは言ってられない。
今回のライブは屋外ライブらしい。
スターマイン、と呼ばれるライブだとか。
「あっ、いた！Aちゃんっ」
待ち合わせ場所に走ってきた彼女は、流石“お姫様”。可愛らしい服が良く似合う。
「あ……こんばんは。今日はお誘いありがとう」
「ううん！こちらこそ一緒に来てくれてありがとう〜」
こっち行こう、とライブステージのある場所へ移動するが、開始までかなりの時間があるため人は全然いない。
「ん〜、早く来すぎたかも」
「……どうする？」
「Aちゃんはぶらぶらしててもいいよ！
私は最後の仕上げをやってるからっ」
そう言って取り出したのは手製のうちわ。
『泉くんこっち向いて♡』と書かれたそれは、一目で大作だとわかる。
私がここにいても仕方がない、か。
彼女の言う通りぶらぶらしていよう。
.
どうしてこうなったのか。
ステージ横にあった大きなダンボールを運びながら首を傾げる。
人の流れに身を任せてぶらぶらしていたところ、それはライブの運営者の集団だったようで
ステージ裏に入ってしまったと気づいた時には既に遅く、運営スタッフと間違われてしまったのだ。
スタッフじゃない、という私の主張は忙しい皆さんには届かなかった。
いつ抜けよう。
忙しなく動く本物のスタッフさんを呼び止めるのは少し気が引けた。
だからといって、ずっとここにいる訳にはいかない。
あの子もきっと待ってるだろうし。
次々に指示される荷物の移動をこなしながら、タイミングを見計らう。
.
「ねぇあんた。ここのスタッフじゃないでしょ」
いきなり上から澄んだ声がして、ぽんっと肩に手が置かれる。
驚いて振り返れば、不機嫌そうに歪められた整った顔。
綺麗なアイスブルーに平凡な私が映る。
これは、あの子に怒られるかも。
そこにいたのは正真正銘、瀬名泉本人だった。
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結 - 完結おめでとうございます!とても面白い作品で涙が止まりませんでした。これからも頑張ってください！ (2021年6月20日 6時) (
レス) id: de81aa094a (このIDを非表示/違反報告)
美玖 - すっごく面白いです！いい言葉が出ないのでこの気持ちを伝えるのが難しいですが、私はすごく好きなお話です (2021年5月8日 21時) (レス) id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
美夜 - 初コメ失礼します。完結おめでとうございます！とても面白い作品でした！是非、お二人のその後が読みたいです！ (2019年2月26日 2時) (レス) id: 671397f4b4 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 続きを…書いて欲しいですっ！！！！とても面白かったです！！！ (2019年2月26日 0時) (レス) id: e991a9fa95 (このIDを非表示/違反報告)
コユキアメ(プロフ) - この作品見つけたときからすっごく好きです！レオくん推しとしては続きを書いてもらいたいですm(_ _)m (2019年2月25日 8時) (レス) id: f7c062f730 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マヨネーズ | 作成日時：2018年10月8日 17時
