16.指南 ページ16
翌日―
「クロウ！」
クロウが朝食を終え、そのまま坪庭へ行こうと
ドラコと2人で歩いていると、ハーマイオニーが呼び止める
『どうしたの？』
「相談があって」
ハーマイオニーはドラコの方をチラリと見る
きっと、クロウにだけ相談したい事なのだろう
「…クロウ、また後で」
『えぇ、ありがとう。ドラコ』
少し嫌そうな顔をしつつ、クロウには微笑みかけ去って行く
「マルフォイも丸くなったわね」
『あら、彼は元々優しくて素敵な人よ』
2人は人気の無い廊下の端に移動する―
「あのガーゴイル女が教えてくれないなら
新しい先生を探さなきゃと思って
そこで、貴女よ」
『私？』
3年生で守護霊の実体を作り出せてるんですもの、と
ハーマイオニーに詰め寄られ、苦笑するクロウ
『確かに彼はもう動き出してるものね…
良い案だと思うわ、だけど私は参加しない』
少し考える仕草をし、そう告げるクロウ
「貴女以外に適任なんて…」
『ハリーがいるわ
それに、スリザリンの生徒が指導者なんて
支持してくれる人を減らすだけよ』
がっかりするハーマイオニーを説得するクロウ
『ハリーを指導者とすれば、彼自身にもいずれ自信がつくわ
それに彼には頼れる親友が2人いる
私は私の出来る範囲でサポートするわ』
私がサポートしてることは皆に内緒よ、とクロウ
「ハリーとロンに言ってみるわ」
その言葉にハーマイオニーも納得できた様子
すると鞄から羊皮紙を出し、杖を振るクロウ
「何をしたの？」
『その活動をするにあたって署名をしてもらうの
この羊皮紙にはその秘密を漏らした人の頬に
-裏切り者-と出る呪いをかけたのよ』
分かりやすいでしょ、とクロウ
ｼﾞｬﾗ
『後はこれね』
「え、これは⁉︎」
30枚程のガリオン金貨を
いきなり渡され、戸惑うハーマイオニー
『変幻自在術よ、これがマスターコイン』
貴女なら使い方が分かる筈よ、とクロウ
『あとは集まった人達で活動場所を決める事ね』
「それはアドバイスしてくれないの？」
『１つ位、皆で何かを決めた方が団結するわよ』
そう言い、ウインクするクロウ
『くれぐれも彼女にバレない様にするのよ』
「分かったわ」
私が擁護出来る範囲にも限りがあるから、とクロウは忠告する
『私の信用してる子が1人参加してくれると思うの
その子伝いにまた、サポートするわね』
そう言い残し、その場を去るクロウ
「…シリウスが言ってた事よく分かったわ」
ハーマイオニーは
その頼り甲斐のある後ろ姿を見送りながら呟いた―
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kurou(プロフ) - ルリさん» ルリさん、お褒め頂き光栄です🙇🏻♂️色々と未熟ですが精進していきます！ (2022年1月26日 12時) (
レス) id: 9eb87bac7a (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - とても素敵な作品で、更新が待ち遠しいです！久しぶりのワクワクで読んでいてとても楽しいです！次の更新も頑張ってください！ (2022年1月26日 8時) (レス) id: f2a767728c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戯言。 | 作成日時：2022年1月21日 14時
