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貴「ぁぁぁぁああああッ！！！！」
だんだん体が熱を帯びていくのを感じた。
抑えていた怒り、憎しみ、悲しみの感情…
貴「憎い憎い憎い憎いッ…私の運命がｯ…！！！」
もう止まれない
感情が抑えられなくなる
私を苦しめた人生が憎い…！！！！
鼓動が早くなって呼吸が出来ない……ｯｯ
体が燃えているように熱いｯ…！！！
貴「ぃやｯ…！！！！！！」
ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞｯ＿＿！！！
見えない力のムチが壁を叩く。
ボロボロと崩れる壁の破片は私を取り巻く風のように宙を舞う
風は竜巻のように上へ上へとのぼり
私の体を支配する。
貴「いやｯ…！！たす、けてｯ…！！！！！」
体の熱はどんどん上がり、鼓動は早くなる
ダメダメダメだめ…！！
これ以上はｯ…！！！！
ヒロト「！…Aｯ！！！！」
緑川「すぐ保護機能を起動する！！」
豪炎寺「A…！！」
助けて助けてｯ…！！！！
自分じゃどうにもならない力に…私は涙を流した
貴「憎い…ｯ辛いｯ…熱いｯ……助けてｯ…兄ｯ…！！！」
ヒロト「A！！緑川！まだ起動しないのか？！」
緑川「今やってるよ！！」
豪炎寺「凄い風と熱波だな…ｯ」
ヒロト「A…今行くよ！！！」
モニタールームに居たはずのヒロト兄と修也兄がコンクリートの部屋の中に入ってきたのが見える
手を伸ばそうにも、声を呼ぼうにも
込み上げてくる力に逆らえない。
緑川「保護機能作動！！」
ｼｭｩｩｩｳｳｳｳ………＿＿
不思議な煙がコンクリートの部屋に流れ込んできて
私の体の熱が少しずつ消火していく…
開放された力は私の中へと戻っていく
貴「……ｯ……」ﾄﾞｻｯ
豪炎寺「A！！！大丈夫、か…？」
修也兄が駆け寄ってくれて私の体を抱えた
貴「嫌だよ…ｯ…運命を恨んで生まれる力なんてｯ…私はｯ…恨んでないｯ…憎んでなんかないｯ…のに…(泣」
高ぶる感情が力を解放した
そんなの許せなかった…
私は運命を受けいれた…受け入れたんだよ…！
誰とも争いたくないｯ
こんな力いらないｯ
貴「この力がみんなを傷つけるならｯ…私は…こんな力いらないｯ…！！これ以上…こんな特訓したくないｯ…！！」
豪炎寺「…すまないｯ…」
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月21日 3時
