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シュウside
みんなが島の風を感じて、感覚を忘れないようにとグラウンドへ向かう。
そんな僕たちの特訓を見ていたAへ目を向けると
Aはさっきの彼らのように目を閉じ、風を纏っていた。
シュウ「…」
大王ソロモン
漆黒の悪魔ルシファー
この島の壁画に残る2つの名前。
そして、そんな化身を所要しているA
Aはこの島でこの2つの化身を手に入れた…
彼らを従わせることがどれだけ凄いことなのか、Aはまだ分かっていない。
大王ソロモン、漆黒の悪魔ルシファーは大昔この島にある3つの村のうち、2つの村の長であり対立していた。
彼らの対立は村同士をも対立させ、島の重要な事柄を決める時には必ずサッカーに似た球技で争って勝った方の意見が通るという風習があった。
さらにこの島には定期的に訪れる干ばつに対して若い娘を生贄として捧げていた。
彼らは3つ目の村から生贄候補を2人選び、争いによって生贄を選定していた。
…3つ目の村にはその村だけの掟があった…
不戦の契り
どんな事があっても争いをしてはならない。
運命を拒んではいけない。
来たる運命を受け入れなさい。
と。
村の長は眠り続け、姿を現すことも。言葉を発することもなかった。
3つ目の村で生まれた女は生贄として捧げられる運命を受け入れなければならない。
そしてある時、生贄候補の1人の兄が妹を守るため
争いの相手にお金を渡して負けてくれるように申し出た…
結果、それがバレ妹を守ることも出来なかった兄は
村から追放され出しまう。
その後、ソロモンとルシファーは“古の王”と呼ばれ島に祀られ…その魂だけが残っていた。
そしてこの島にAがやってきた…
Aはその時から特異だった。
彼らの魂はAに目をつけた…しかし、彼女の心を知ったことで彼女の心に取り込まれることを望んだ。
大王ソロモンはAの心に眠る純粋な真の想いに。
漆黒の悪魔ルシファーはAの中に芽生えた心の闇に。
その島の対立していた神たちがAの化身となり
Aを認め、Aのために戦う。
あんなに傲慢な彼らを魅了させたAは…
やっぱり特別だよ。
フェイ「Aのこと、気になるの？」
シュウ「Aはね…
僕らの希望なんだ」
きっと僕の村の長は
＿＿君の覚醒を待っている
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作者名：猫まる | 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月21日 3時
