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三十一話《あんず》 ページ32






「大丈夫?痛いよね、ごめんね。」




何度も謝りながら私を抱きしめるA。違う、違うよ。今回は何も相談せずにいた私が悪いんだよ。


だから、お願いだから

_____そんな顔をしないで。

全部背負う必要なんてないの。だってこれは私の問題だから。Aが苦しむ必要なんて、ないんだよ。


私は何故か動かない口の代わりに、この気持ちを伝えるために思いっきりAを抱きしめた。


「近々行われる学園祭で後悔させてあげる。
あんずに手を出したこと、あんずを裏切ったこと。

・・・絶対、許さないから」


久方ぶりに見た、聞いた、Aの真剣な声と顔。

巻き込んでしまった罪悪感と私の為だけにこんなに怒ってくれてる嬉しさが混じって、複雑な気持ちになる。

因みに美凪ちゃんは今現在、天祥院先輩や真緒くん達とお話をしているらしい。


「何度も、夢に見る。

大切な人を失ってしまった瞬間を。守れたのに守れなかった空虚感を、今でも鮮明に思い出す」


抱きしめる力を強めながらAがそう言うと、私は自分の肩が少し湿っていることに気づいた。

私はAの頭を撫でることさえ出来なかった。今にも壊れてしまいそうで、頭を撫でることさえ躊躇ってしまった。


「なんで、どうして。いつの時代も善人が苦しい道を歩む。悪いヤツほどいい人生を歩むんだ。」


Aはそう言って意識を手放した。







Aが前世どんな環境で過ごしてきたのかは出来る限り教えてもらった。私が、我儘を言ったんだっけ。

無理に笑って事を話すAに心が痛くなったんだっけ


『ごめんね、ごめんね。

私がもっとちゃんとしてないから。私はAのお母さんなのに(違います)・・・。役に立てなくて、ごめんね。』


平和な世界を生きてきた私にAの気持ちは理解出来ない。でも、それでも私は、Aの幼馴染として、親友として理解したい


この気持ちが偽善なことはわかってる

でも、十数年間しか生きてない私にはこれくらいしか出来ないから。













大好きな幼馴染、

どうか私に、貴方を守らせてね。

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メロン♪ - 更新、無理せずに頑張ってください。 とても面白かったです。 私も鬼滅の刃の夢小説を書いています。 体に気を付けてくださいね? もし、良かったら鬼滅の刃の夢小説を読みに来てくださいね? (2021年11月21日 9時) (レス) id: 89b081aabc (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - にゃーちゃんさん» にゃーちゃんさん、素敵なコメントありがとうございます!そういって頂けて光栄です。更新頑張ります! (2021年10月18日 20時) (レス) id: 4a169714af (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - とても面白かったです!!更新楽しみにしてます!! (2021年10月15日 8時) (レス) @page23 id: 6b3efb22b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みるくてぃー x他1人 | 作成日時:2021年9月27日 20時

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