38 モブと雨と四年生 ページ49
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「……あめ」
「め、めだか」
「か、かめ」
「め……めいとう」
「めいとう?……名刀か。……ウミガメ」
「また"め"?三木ヱ門は亀が好きなの?」
「たまたまですよ」
仄暗い洞窟の中、タカ丸さんと三木ヱ門の声が響く。
モブは現在アイドル学年と一緒に洞窟で雨宿りをしています。洞窟を見つける前に結構雨で濡れてしまったから全身ずぶ濡れで少し寒い。……なぁーんでこんなことになったのかなぁ。
タカ丸「雨、全然止みそうにないねぇ」
『そうですねぇ……』
綾部「えいしょ、えいしょ」
三木ヱ門「……喜八郎、掘りすぎて遠くに行くなよ」
綾部「分かってるよ〜。えいしょ、えいしょ……」
『(確実に遠くへ行ってるなぁ……)』
綾部のことだから迷子にならずに帰ってくるだろうからそこまで心配はしてないけど。三木ヱ門とタカ丸さんはその場にあった丁度いい岩に座り込み、私はそこからちょっと離れたところに座り、その傍ら滝夜叉丸は1枚の紙を静かにジッと見つめていた。
三木ヱ門「……おい滝夜叉丸、まだ地図を見ているのか。今どこら辺か分かりそうか」
滝夜叉丸「ん〜七松先輩から貰った地図だが……この優秀な私をもってしても難解だ!」
「どれ、見せてみろ」
三木ヱ門に手渡された紙をタカ丸さんが覗き込む。私も気になってちょっと離れたところから覗き込んだ。
「「……」」
『……うわ』
三木ヱ門「……えっと、最上級生が書いた地図をこういうのもなんだが」
タカ丸「これはなんというか……」
綾部「ラクガキだねぇ」
『!……喜八郎いつの間に』
綾部「たった今戻った」
滝夜叉丸が小平太から貰ったという地図。それはもはや地図とは呼べないほどぐにゃぐにゃの線が殴り書きされただけのラクガキだった。
滝夜叉丸「やはりみんなにもこの地図がラクガキに見えるのかぁ!そうかそうか!」
三木ヱ門「感心してるバヤイか!こんな地図を見るのにどれだけ時間をかけているんだ!」
確かに何をじっと見つめているのだろうとは思っていたけどこんな難解な地図?では解読できまい。むしろよく諦めなかったな。
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時