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伊作「……あれ、今日は五人も怪我人がいたのかい?」
次の日の夜。
今日も学園長が医務室を占拠しているので 六は の二人の部屋で作業中。昨日に引き続き私も手伝いで参加している。
アニメだと用具委員会が見回りを始めた初日は確か修補をして回って終わってしまったはず。まあ本来の仕事がそれだから何らおかしいことはないんだけど……
乱太郎「はい、いつもより多かったですね。また包帯が減ってしまって……」
伊作「おかしいなぁ。用具委員会のみんなか見回ってくれてるから怪我人は減るはずなのにねぇ」
乱太郎「そうですねぇ」
留三郎「…………」
そんなことを知る由もない二人は留三郎に刺さることを遠慮なしに言う。その言葉に留三郎の肩が跳ねたのを私は見逃さなかった。
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次の日
留三郎「というわけで!今度こそ闘う保健委員会ダーッ!」
「「「「オーッ!」」」」
『詰んだ』
私は昨日の夜、呑気に二人の部屋で薬草の仕分けをしていてすっかり忘れていた。見回り三日目、今日は留三郎と保健委員会で見回りをするということを。
見回ることで怪我人が減ったのは実証済みだけど、こんなの実質留三郎がただ怪我をしていく様子を見ているだけなんだ……
留三郎「見回り開始!」
乱太郎「あっ、あそこ!きり丸が池に……!」
留三郎「勝負だーっ!!」
──ズドォーーン……
池に飛び込む留三郎。うへへ水も滴るいい男……なんて言ってるバヤイじゃない。初っ端から水浸しで幸先悪すぎでしょうよ。
きり丸「うええ……え、食満先輩……?」
留三郎「お前が拾おうとしていたのはこれか?」
きり丸「小銭ィ〜!」
いや新手の木こりの泉かい。
乱太郎「三治郎が!」
留三郎「勝負だーっ!!!」
──ズドォーーン……
恐らく綾部が掘ったであろう罠に突っ込んでいく留三郎。猪突猛進すぎやしないかい……?
留三郎「っこのように、忍術学園内には多くの罠が仕掛けられている」
三治郎「は、はい……」
三治郎、突然目の前に突っ込んできた留三郎に若干引いてるよあれ……
留三郎「次は誰だーっ!!」
乱太郎「あ、あの食満先輩……」
『そろそろ……』
私たちが止めようとするも、留三郎は聞く耳を持たず。
「伊助が!」
「勝負ダッ!」
「団蔵が!」
「勝負ダァ!」
「庄左ヱ門が!」
「勝負ダァアアア!!」
それは日暮れまで続いた。
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黒糖さまでーす - かすてらさん、わかります自分もニヤけてます。 (2023年3月5日 23時) (レス) @page50 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
かすてら - 忍たま…子ども向けアニメなのにニヤけちゃう… (2020年9月5日 12時) (レス) id: fce6735151 (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - 一般人Nさん» へへ、ありがとうございます。告白されたの初めてなので嬉しいです*˙˙* 雑渡さん出ます!話の順番的にもう少し後なんですがめちゃくちゃ出てくるお話があるのでそこまでお待ちいただければと思います……!> < (2020年2月24日 21時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
一般人N - 初コメ失礼します!大好きです付き合ってください!(( 個人的に雑渡さんが好きだから雑渡さん出してくれると嬉しいなぁ…なんて思ってます!できればで良いので、無視してもらっても構いません!更新楽しみにしてます、頑張ってください!! (2020年2月24日 16時) (レス) id: 3767b6257a (このIDを非表示/違反報告)
蒼葉碧(プロフ) - リリイさん» コメントありがとうございます!本編ではファンタジー要素を入れる予定は無いので本編終了後、番外編などで書ければと思います。素敵なアイデアありがとうございます^ω^ (2020年2月24日 8時) (レス) id: 63148b8798 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼葉碧 | 作成日時:2019年12月22日 23時