【A3!】二番目気質

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その日の夜。




課題を終え、水でも飲もうと向かう途中








紬「Aちゃんって演技うまそうだよね」




丞「あぁ、カントクと違ってな…」




東「あまりカントクとは似ていないよね。ふたりとも美形だけど」



誉「Aくんは、どことなくワタシと同じ匂いを感じるよ」





密「…アリス、マシュマロ」









…私の話題じゃない




ここを通らないといけないし、話しかけてみるか





私は口角をあげてにっこりとかわいい笑顔をつくる






『ふふ、私のお話ですか？』





とりあえず今着てたパーカーを脱いで密さんにかける。





紬「Aちゃん…！」




丞「…演技経験はあるのか？」





ド直球か。






『そうですねえ…文化祭とかの劇で主役をつとめたことはありますよ。大根ですけどね』






そう言ってわずかに首をかしげて苦笑してみせる






主役をつとめたことがあるのは本当。


お姫様とかね







私は顔が整ってるし花もあるからかなり大勢の人が押し寄せたことがあってとても印象深い






大根とか言って謙遜したけど、覚えはいいし、かなりできたほうだとは思う






きらきらと輝くティアラを頭にのせてきれいなドレスに身を包み実に堂々と演技してたわたし。






大根なお姉ちゃんに勝てた気がして、そのことが嬉しくて仕方なかったのをよく覚えている。









本当に私って性格悪い









心の中ではこんな汚いことを考えながらも、かわいい笑顔を浮かべながら普通に話してるから、人ってよくわかんない









わたしはいま、自然に笑えているのかな

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