泡を吐き出し、そして謳え【柊一颯】 (ページ9)

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｢他のクラスには無いこと、それはクラスメイトを一人失った事」

重く、暗い雰囲気が教室に広がる

｢あいつは自殺したんだ。俺達には関係ない｣

｢本当にそうか？俺はそうは思ってない｣

｢どういう意味ですか｣

逢沢…

｢この中の誰かが、影山の自殺に関与している───

かもしれない｣

知ってるだろ

推測でこんなことやらない

｢これからみんなにチャンスを与えよう。なぜ影山澪奈は死んでしまったのか。その理由を夜の八時までに導き出せたら、皆をここから解放してあげよう｣

だけど

『私は』

｢あぁ、そういえばAは景山の死んだ理由知ってたっけ｣

『まぁ』

最後に会った時に話された

澪奈ちゃんが1番苦しんでた理由は○○○のせいだと

｢Aはこの授業に不参加だ｣

俺と一緒にいてもらう

そう言われた

｢なんでそいつだけなんだよ!!｣

｢答えを知ってるやつが答えても意味が無い。それに、こいつは最後まで景山のそばにいた｣

お前らと違ってな

そう彼が言うと、異議を唱えていた甲斐も黙ってしまった

｢解答は一度だけ。不正解の場合、誰か一人死んでもらう｣

｢冗談でしょ？｣

｢本気だよ｡だってお前らそれぐらいやんなきゃ真面目に取り組まないだろ？なぁ？｣

だんまりを決め込むクラスメイト達

図星だったのだろうか

｢あっそうだ、じゃあその回答する生徒を一人決めておこうか｣

ふと思いついたようにそんなことを言い放つ

皆は自分が指名されるかもしれないとそわそわし始めた

｢じゃあ茅野。学級委員だし丁度いいだろ｣

必死に拒否をするが彼女にそれを決める権利はない

結局、回答者は茅野さんになった

｢じゃあ、俺達は美術室にいるから｣

複数形ということは、私も美術室に行かなくてはならないのか

席を立ち、先生のそばへ行く

｢よし、行くぞ｣

『はーい』

二人で教室を出ようとした時

｢先生！もし景山の自殺した原因がこのクラスの誰かだったらどうなるんですか？｣

また逢沢か

君はなんでそんなに話を進めようとする？

なにか知ってるの？

柊｢そうだな…それなりの裁きは受けてもらうかな｣

裁き、ねぇ…

｢Let’s think.｣

｢どうしたんだA｣

『いや、世の中では今の一颯くんをかっこいいって言うのかなって』

｢…………うん｣