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オレは天井に手をかざしてそう言った。
「そうだね！でもね、アロハ。明日死ぬ可能性だってあるんだよ？」
あの時のオレには普通に聞こえたけど、今思い返してみれば悲しい声だった気がする。
「だからって今日を精いっぱい生きたところで、対して何も変わらないっしょ」
オレは手を後ろに組んで、寝る体制で言った。
何も返さない彼女を不審に思ったオレは、ソファから起き上がり彼女を見た。
彼女は、静かに泣いていた。
オレを必死に見つめて。
「ど、どうしたの？オレ、何か悪いこと言った？」
そう焦って声をかけたら、今にも消えそうな声で、
「強く生きて」
と言った。
その時は分からなかったけど、今ならわかる。
彼女は病死だった。
そして、この時にはきっと知っていたんだ。
『もう長くは生きられないこと』を。
自分はもう長くは生きられないけど、アロハは強く、生き続けて。
そう言いたかったんだと、分かった。
そんな彼女の思いを受け止めて、オレは生きていたい。
不器用だけど。
もっと、もっと彼女との思い出を思い出したくて、落ちている花びらをすくい上げて、空へと投げる。
何かにとらわれたように、何度も何度も、繰り返す。
花弁が舞い、風に揺られ、この桜並木の下から聞こえる騒ぎ声が、また春が来たように、錯覚させる。
もう一度春が来たような錯覚が、現実になるように何度も何度も桜の花びらを投げる。
でも、投げなくなれば、あたりはしんとしてしまう。
そして、それが『桜の花はもうない』という現実をしっかりオレに見せつける。
それでもまだ認めたくなくて、必死に咲いている桜の花を探す。
昼になっていたからか、たくさんのインクリングたちがこの道を歩いていく。
季節が過ぎていっても、人が過ぎていっても、例え何が起ころうとも、オレはもう忘れない。
さよなら、キミが好きだった景色。
次の春まで、お預けになっちゃったね。
一度瞼を閉じれば、キミの笑顔が、キミの声が、キミが、桜舞う中で、華麗に舞っていた。
帰ろうと自転車を起こしてふと隣を見ると、一つだけ、桜の花が残っていた。
オレは自転車を止めるとその花を引き寄せて、キミをオレの中に取り込むように、花のにおいを嗅いだんだ。
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RESUTE(プロフ) - reimariasaizaさん» コメントありがとう。もう分かっちゃった？伝わったなら嬉しいな。 (2020年6月20日 6時) (
レス) id: 0891d09283 (このIDを非表示/違反報告)
reimariasaiza(プロフ) - 「僕は悲しい【オリジナル】」ああああなるほど泣きそう…(´;ω;｀)←は？ (2020年6月20日 0時) (レス) id: 76e319c3c7 (このIDを非表示/違反報告)
reimariasaiza(プロフ) - RESUTEさん» 承知！(*'▽') (2020年2月2日 19時) (レス) id: 24a44df526 (このIDを非表示/違反報告)
RESUTE(プロフ) - reimariasaizaさん» コメントありがとう。歌詞を見ながら書いたらそうなった。褒めてくれてとっても嬉しいよ。また別の曲も書くけど、日曜公開予定だよ。 (2020年2月2日 19時) (レス) id: 0891d09283 (このIDを非表示/違反報告)
reimariasaiza(プロフ) - 凄い…説明文のセンスありすぎ…(誉め言葉)曲聴きながら読んだけどいい曲だった！文才すごい。あと続き待ってるね(((( (2020年2月2日 19時) (レス) id: 24a44df526 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RESUTE | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/f8abbae6051/
作成日時：2020年1月20日 12時
