↓ ページ26
「なぁに、考え事しとるん?」
「…ぇ」
体を持ち上げられて、ベッドのように並べられている机の上に座らされれば、シュルっとリボンを解く音が聞こえた。
「ゾム、くん?」
「……Aは、首筋が弱い」
「ん?…っ…待っ」
ゾムくんが一言言ったかと思えば、すぐに首筋を舐められる。
ゾクッと背筋を撫でるような感覚に鳥肌が立ち、ギュッと体に力が入る。
「力、抜いて…?」
「そん、なの…むりっ」
ふるふると首を横に振れば、笑い声が耳に届いて、背筋をすーっと撫でられる。
くすぐったい。
ゾクッと体の奥からナニカが通ってくる感覚がして、力が抜けていく。
ゾムくんの胸板に倒れ込めば、優しく抱きしめられて、「感度ええなぁ」なんて言葉が耳に届く。
そういうの、やめてほしい。
「ゾムくん。……お花摘みに行きたい」
これ以上は耐えきれないと流されそうな理性に鞭を打って、小さく言えば、ゾムくんは私の服の中に手を入れた。
完全に聞いてない。というか、無視をされている。そんな事実に、ゾムくんの腕を掴む。
「ね、ゾムくん」
「交代はさせへんよ」
「ぇ…?」
予想外の言葉に、ゾムくんの腕を掴んでいた力が緩む。その隙に、ゾムくんは片手でボタンを外してゆき、もう片方の手はお腹を撫でて上へ上へと上がっていく。
「賭け事、やっとったみたいやな。Aの期待に応えられた?」
「…ぇ、待っ」
「待たんよ。俺に触られながら、頭整理してな…?」
ゾムくんの手が、下着越しに私の胸を撫でる。思わず、声をあげそうになるが、グッと我慢して、この訳の分からない状況をなんとか理解しようと頭を働かせる。
が、こんな状態で、落ち着いて考えられるはずもなく。
「わか、んない」
「んふふ。じゃあ、最初から説明するから、よぉく、聞いといてぇな?」
そう言って、優しくキスを落としたゾムくんは、妖艶に微笑んで、説明し始める。
「Aが飲み物を買って帰ってきた時に、すぐに違うなって気づいてん。で、さっきの人に全部説明して貰った」
ゾムくんが優しく腹部を撫でた。
話しながらも、服を捲って至る所にキスを落とすゾムくんに、内容があまり入ってこない。
くすぐったくて、体の奥から疼くような変な感覚。何度も体験したことのあるソレに思考がぼんやりとする。
276人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月見(プロフ) - ゆうなさん» 感想ありがとうございます!!文才が足りないところも多々ありますが、頑張ります!(笑) (2021年2月22日 20時) (レス) id: 3ca37bb3dd (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 続編…!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、、、ゾムがイケメンだ、イケメンだぁぁぁぁぁっっ!!!そして夢主も可愛いっっっ!!ぁぁぁぁぁぁあぁあ、話が面白すぎる!そしてめっちゃ癒されます…てかもうにやけ顔が収まらんww これからも頑張ってください!!! (2021年2月18日 4時) (レス) id: 53cc08d6c4 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - RURUさん» 続編の方にも、感想ありがとうございます!続編も頑張りますね! (2021年1月23日 16時) (レス) id: 1f912309a9 (このIDを非表示/違反報告)
RURU - すき焼き…(訳:続編も最高です) (2021年1月14日 16時) (レス) id: 4226f6833e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月見 | 作成日時:2021年1月13日 23時