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[A]
優しく背中をさすってくれる
不死川さんに申し訳なさでいっぱいだった。
咳も止まると、
不死川さんは座っている私の前に着て向かいあい、
不死川「A、悪いことは言わねぇ。
鬼殺隊を辞めろ。」
そんな…
思ったより厳しい言葉で胸に突き刺さった。
確かに鬼の首を斬る事ができない剣士なんて、
なんのために剣士になってるのか分からない…
鬼を殺せないのだから。
A「でも……私は皆さんの役に立ちたいです…」
自分の自己肯定感が一気に下がり
涙が出そうなのを必死にこらえて不死川さんに目を合わせて言えば、
不死川「役に立つだァ?
鬼の首を斬れねぇ奴は役に立たねぇ。お前は胡蝶の屋敷の奴らと一緒に家事を手伝え。」
それだけ言って
不死川さんは座り込んでる私をおいて屋敷に向かって歩き出した。
不死川さんが歩いても、
私が道の真ん中で座ったままでいると
不死川「早く来ねぇと明日の朝飯抜きだからなァ?」
私を道端に置き去りにしたくないのか
そんなことを言ってきたが、とてもじゃないけど不死川さんの後を追えなかった。
道端に座ってる私を見て不死川さんは大きくため息をつき、私の元へ駆け寄ってきて強引に手を握って歩き出した。
不死川「いつまでそんな面してやがる。行くぞ。」
A「っ…………はい。」
置き去りにしなかった不死川さんの優しさは嬉しかった分、申し訳なさで心が痛かった。
家に着いてから
不死川さんは無言で自室に戻り、私も自分の部屋へ戻った。
部屋の自分の鏡をみて
間抜けな顔をしてる自分にさらにがっかりする。
なんで、斬れないんだろう……
呼吸も覚えたのに。
こんなんじゃ、私のために時間を費やしてくれた不死川さんや伊黒さんに申し訳ない…。
私は、何事も諦める事が嫌いなタイプの人間だ。
大学受験の時も偏差値は自分よりかなり上だったが、諦めずに勉強した結果合格した。
それは奇跡と言っても良い程のことだった。
他にも高校の部活でも最後まで諦めずにやり続け、これでも全国大会に入賞していた。
部活も私は1番下手だったけど、毎日努力して部活で1番上手くなるまで上り詰めてた。
そんな奇跡を今まで起こしてきたのだ。
努力して。
今回だって、絶対に諦められない。
教えてくれた不死川さんや伊黒さんのためにも。
鬼殺隊のためにも。
私はある決断をして家を出た。
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美月(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください!後、細かいようですが、厨房会議ではなく柱合会議ですよ! (2020年5月19日 15時) (レス) id: d560ff43cd (このIDを非表示/違反報告)
花月(プロフ) - こすもす。さん» わぁぁ!そう言って頂けると本当に嬉しいです(><)ありがとうございます!!最近更新が止まってますがまた書き始めて行くので是非楽しんで見てくださると嬉しいです!! (2020年4月24日 3時) (レス) id: 728947fc11 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす。 - 実弥推しになりそう、!めっちゃ話の内容好きです!作者様、書いてくれてありがとうございます! (2020年4月23日 0時) (レス) id: f30f25af72 (このIDを非表示/違反報告)
花月(プロフ) - 夢世_yumese_さん» あぁぁ!すみません!気づきませんでした。教えてくださってありがとうございます!! (2020年2月9日 13時) (レス) id: 728947fc11 (このIDを非表示/違反報告)
夢世_yumese_(プロフ) - オリジナルフラグ外しましょう! 違反報告される場合があります。 (2020年2月9日 13時) (レス) id: 093bdce514 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花月 | 作成日時:2020年2月8日 18時