episode37 ページ39
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『…全く持って不愉快な会合でしたけど、あれって私が居る意味ありました?』
「うーん…。でもほら、やっぱり女の子が居ると華があるじゃない?」
『……』
探偵社の社長曰く、
最終的に一時的停戦という形で話が終わったけれど、まぁなんとも一方通行すぎる会合で、不快極まりなかった。
さらに首領の“お前が会合に居た意味は特にないけどまぁお飾りにはちょうど良い”発言で、怒りはピークである。
「まってAちゃん、それ曲解だよぉ!」
『どうでもいいです。……それより、どうするおつもりですか』
声のトーンを落としてそう問えば、首領は一度キョトンと瞬きをした後、にやりとそれはそれは楽しそうに口元に笑みを浮かべた。
『探偵社にはああ云ってましたけど、実際には存在しますよね?
「流石Aちゃん。それなら次に私が云うことも、もうわかっているね?」
『……』
勿論、わかっている。
けれど、なんの報酬も無しに
妥協案として無言で二本、指を突き立てたところ首領に「無表情でピースされても、流石に私も困るなぁ」と云われたので指を三本に増やしてあげた。
『三週間、有給休暇を頂けるのなら喜んで引き受けます。それが無理なら嫌です』
「うーん、君に三週間の休暇を取られるのはなかなか痛手だねぇ、大好きな中也くんと任務につけるのだから、一週間の休暇でおまけしてくれると嬉しいなぁ」
『中也さんと
「……」
『……』
見つめ合い、もとい睨みつけ合うこと数秒。
折れたのは首領の方だった。
「しょうがないねぇ、君がいないと中也くんが過労死しちゃう危険もあるからねぇ。今回だけだよ」
『ありがとうございます』
「その代わり、しっかりお仕事してきてね」
『わかってます』
少し自由に育てすぎたかなぁ、なんて呟く首領に『今更ですよ』と声をかければ、彼はそれはそれは盛大に、態とらしく、ため息をついた。
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きなこもち(プロフ) - わたあめさん» ブックマンJr.放置していてすみません。最近自分でも迷走しててどこに突っ走っているのかわからなくなり放置状態にしてました。真逆更新待って下さる方がいるとは思わず・・・。でも、とても嬉しいお言葉です!頑張って今月中に更新します!! (2017年8月17日 7時) (レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ごめんなさい!生意気言って,,, (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
わたあめ - ブックマンJrの少女も更新して欲しいです!! (2017年8月16日 21時) (レス) id: 8f5f7e0649 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 赤雲蒼雲さん» 赤雲さん、ありがとうございます!とっても励みになりました!!更新とってもノロノロですが、これからも面白いと思って頂けるよう頑張ります! (2017年4月22日 19時) (レス) id: d6a64bf75c (このIDを非表示/違反報告)
赤雲蒼雲 - 面白かったです!更新頑張ってください! (2017年4月17日 11時) (レス) id: 08e4520087 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこもち | 作成日時:2017年1月2日 21時