【A3!】守りたいヤツ【男主】

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万里が十座さんと喧嘩してから2週間。万里が退院できる日だ。

学校にいるかな〜なんてほんのちょっとだけ期待をして教室に入る。

清々しく見当たらない！！


｢A、おはよ｣

A｢お〜おはよ｣

｢はよ！｣

A｢はよ｣


俺が教室に入るとすぐ男子の輪ができる。なんでだ。別に俺そこまでコミュニケーション能力持ち合わせてねえんだけど？？

まあ1人よりはマシだな〜なんて考えながら会話をする。

いやでもよく考えたらこの学校に来てから男子が囲むから俺なかなか女子と喋れてねえじゃねえか！！！

ああ〜と机に身体を突っ伏す。


A｢かのじょほしい…｣


ぼやあ…と呟くと、なんか教室全体からの視線が痛かった。

そんなに作っちゃ悪いか。



昼になり、弁当を持って教室を出る。

一緒に食べよう、と言ってくれる友達がいたが断って1人で屋上。


昼の屋上さすがにあついな〜なんて思いながらスマホを出し、録画し忘れたアニメを見始める。


ガチャ、というドアの音に肩を揺らした。


万里｢おはよ｣

A｢なんだ万里か…おせーよ、おはよ｣

万里｢せっかく親友が退院したってのに なんだ ってなんだよ｣

A｢自分で親友とか言っちゃうんだ？？｣

万里｢んにゃろー｣


そう言うと万里は俺の頭をガシガシとなでまわす。十座さんみたい、なんて言ったらコイツ怒るだろうから黙っとこ。


A｢万里、｣

万里｢なんだよ｣

A｢退院おめでと！｣



万里｢…｣


黙り込んでこっちを見ない万里。


A｢えっ、なに｣

万里｢お前それは…ずりーだろ……｣

A｢いやなにが！てかこっち向けよ｣


万里は自分の顔を右手で隠し、左手で俺の顔を掴む。いてえよ


万里｢…さんきゅな｣

A｢おう｣


耳まで赤いのを見て、嬉しいのか〜と理解した俺。


A｢それよりこっち向いてくんね？てか顔痛いから離せ｣

万里｢無理｣

A｢ハゲ｣

万里｢あ゛あ゛！？｣

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